どうして日本の若者は反乱しないのか

いろいろと論理的な解説がされているけど、ぶっちゃけダサいからじゃないのだろうか?


ではなぜダサいのか?


それは日本の伝統になじまないからではないのか?


といっても、日本人は古来争いを好まなかったとか言いたいわけではない。
それどころか日本には一揆という土着の文化があった。
それが途絶えてしまった。


なぜか?


権力が弾圧したからか?
しかし権力が弾圧するのは当然だ。一揆とはそういうものなのだから。
弾圧で、一時的に衰えたとしても、そんなことで断絶するとは思えない。


社会が変化したからか?
確かに地縁的な農民が多数を占める社会から、都市の労働者が大部分を占める社会に変化した。しかし、社会が変化したら、それに合わせて一揆も変化すればよい。それで断絶するとは思えない。


そうではなくて、インテリが「遅れている」として、一揆を貶めてしまったからではないか?
代わりに、西洋の「進歩的な」市民の反乱を褒め称えたからではないのか?
日本人は一揆を棄てて、モダンな西洋の反乱を取り入れた。
しかし所詮そんなものは形を真似ただけのものにすぎず、身に付くことはなかった。「モダン」に見えたものは、実は西洋の伝統に根差したものだったから。


しかし今さら、断絶してしまったものを復活させることもできなくなってしまった。
それはそれで、現代人がチョンマゲをするようなもので、滑稽に見えてしまう。
当時の日本人の行動原理を現代人は忘れてしまったから、西洋を真似るのと同様に形を真似ただけのものになってしまう。
(民衆は鉄砲や刀を持っていなかったから、竹やりで蜂起したと最近まで考えられていたというのが象徴的)。


かくして、日本の民衆のエネルギーは宙に浮いてしまった。
新しいものが生まれる気配は今のところ見あたらない。
あるいは、そういう芽が出てきても、「西洋と違う」ということで潰されているかもしれない。
(将来あれがそうだったと振り返ることのできるものは存在するのかもしれないが)。


そういうことなんじゃないだろうか?と無責任な思いつきで書いてみる。