照姫伝説

「江戸は四神相応の地(と認識されていたか)?」という話はまだ続く。


しかし、照姫伝説が興味深かったので、脱線してこっちの話から。

4月28日、道灌は総攻撃をしかけ、落城の刻が迫った。泰経は豊島氏重代の家宝「金の乗鞍」を雪のごとき白馬に置き、これにまたがって城の背後の崖に登り、道灌の兵たちが見守る中で白馬とともに崖から飛び降りて三宝寺池に身を沈める。
泰経には照姫という美しい二女がいた。照姫は父の死を悲しみ、父を追って三宝寺池に身を投げた。

照姫 (豊島氏)(ウィキペディア)


これって、あの話とすごく似ている。あの話というのは長池浄瑠璃姫伝説。
長池講義 | 長池講義開催の経緯


そして鎌倉の若狭局伝説。
妙本寺(ウィキペディア)


これに関して俺は浄瑠璃伝説のある多摩の唐木田地区に「おしゃもじ様」の伝説があること、若狭局が身を投げた井戸の名が「蛇苦止の井」ということ、その他類話にも「しゃくし」「しゃもじ」が出てくることに注目した。
影取池伝説は農耕伝説なのか?
おしゃもじさまと蛇


そして今度は石神井(しゃくじい)の照姫伝説。石神井=しゃくし井ではないか。若狭局の「蛇苦止の井」ともろに重なる。むちゃくちゃ面白い。


ちなみに石神井の地名の由来
「石神井」の歴史 石神井消防署
こうぶんしょ館電子展示室46号の3「石神井川のいま・むかし」 | 板橋区