結局争点は何なのか

サンヘドリンでは、全員一致の死刑判決は無効とされた。これは間違いない。


ただし、死刑判決以外の有罪判決についてはどうだったのかについて、俺はまだ確信を持てていない。


ところで『にせユダヤ人と日本人』(浅見定雄)は、「ユダヤ人は全員一致は無効」という話も、実は完全な嘘あるいは間違いであると批判しているそうだ。


ユダヤ人は全員一致は無効」が間違いであるのは間違いないだろうと思う(まだ確信を持てない、後述)。


だが、ベンダサンはそんなことを言っているだろうか?『日本人とユダヤ人』の、

というのは、サンヘドリンには明確な規定があった。すなわち「全員一致の議決(もしくは判決)は無効とする」と。

というところだけを読むと、まるで「ユダヤ人は全員一致は無効」と言っているかのようだ。ここに「死刑判決の場合は」と一言書いておけば、問題にはならなかったはずだ。しかし、そこに書かれているのは「イエスへの死刑の判決」についてのことだから、ベンダサン自身は、わかっていながら、表現が足りなかったという可能性がある。


で、死刑判決の場合、全員一致が無効になるということは、死刑判決の場合だけ誤審の可能性があるというわけではなく、他のケース、有罪であろうが、無罪であろうが、あるいは「議決」の場合であろうが、誤っている可能性があるけれど、その場合は無効にはならないってことではないかというのが、俺の常識に照らし合わせた考えだけれど、そういうことではない可能性も否定できないし、正直良くわからない。


しかし、ベンダサンが比較しているのは、日本の死刑判決ではなくて、日本の決議だから、「全員一致」は死刑の場合のみ誤っている可能性があるのか、無効にはならなくても全てのケースにあてはまるとユダヤ人が考えていたのかは、重要な問題になるのである。


気になるのはこれ。
Babylonian Talmud: Gittin 85

The father of R. Abin recited before R. Zera: 'If he wrote the Get with [the insertion of] a condition, the unanimous ruling is that it is invalid,' [He said to him:] The unanimous ruling is that it is invalid? [How can this be] seeing that there is a dispute on the subject? What you must say is, The unanimous ruling is that it is valid. And in what circumstances? If the words are inserted after the writing of the substantive part. Why did not R. Zera say to him, [Say,] This is invalid, [the ruling then being] according to Rabbi? ― [R. Zera reasoned] that the tanna1 had been taught to say 'The unanimous ruling is', and that he might confuse 'valid' and 'invalid', but that he would not confuse 'this is' with 'the unanimous ruling is'.2


Yahoo!翻訳」だとこうなる。

R. Abinの父は、R. Zeraの前に暗唱しました:『彼が状態[挿入の]でGetを書くならば、満場一致の判決はそれが無効であるということです』、[彼は、彼に言いました:]満場一致の判決は、それが無効であるということです?[これはどうでありえますか]論争が主題に関してあるので?あなたが言わなければならないものはそうです、満場一致の判決はそれが有効であるということです。そして、どんな状況では?語が名詞を書いた後に挿入されるならば、開いてください。理由は Zeraが彼に言うR.をしませんでした、ラビによると[支配的な当時の存在]、[言ってください]Thisは無効です?― [論じられるR. Zera]tanna1が『満場一致の判決はそうです』と言うことを教えられたために、その他、彼は混同するかもしれません『有効で』『無効な』、彼が『これはそうです』ことを混同しないで、『満場一致の判決はそうです』。2

これは「死刑」のことじゃなくて「結婚」に関することだと思われ。しかし何を言っているのかさっぱりわからん。わららないけれどすごく気になる。