天下布武の意味(3)

「武」とは「歩」であり「布武」とは「布幅程の大股で歩く」ということ。「天下布武」は「堂下布武」をもじったもの。


おそらくこれで間違いなかろう。


「平成談林」の記事

「堂下」を「天下」に変えた意味は、「天皇や、神仏等の既成の権威に捕らわれず、天意に沿ってわが道を歩く」と云う信長の意思表示である。

としているけれど、そんな深読みをする必要もない。


単純に「天下を大股で歩く」という信長の自己哲学を表現したものと解釈して何の問題もない。


「武力で天下を平定する」とか「七徳の武で天下を治める」とかいった政治的イデオロギーの表明などではなかったのだ!




というわけで「七徳の武」説を支持する記事を書こうと予定していたのに意外な結末になってしまったのであった。


※ こうなってくると信長が麒麟の「麟」字をかたどった花押を使用していた理由も、通説となっている「天下平定の意志を示したもの」だったのかも疑ってみる必要があるだろう。