「リベサヨ」って何だろう?

正直俺もわかっているようでわかってない。
自民党は今でもリベラルと名乗っている唯一の政党である件について: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)


「リベサヨ」とは俺の理解ではいわゆる「リフレ派」の中で、インフレターゲット政策を支持する一方で、福祉政策等は縮減すべきだと考えている人達のこと。


だが、俺から見ればれっきとした「左翼」である。だから、

「リベサヨ」という言葉が、左翼のくせにリベラル・デモクラティックなことを言う奴、という至極当然の意味にとられることがないのか、

の「左翼のくせに」という言い方がひっかかる。無論「左翼のくせに」とあるからには、hamachan先生は彼らを左翼とみなしているんだろうけれど、「間違った左翼」「勘違いしている左翼」というニュアンスが感じとれてしまう。


しかし、そうではなくて「リベラルな左翼」は「ソーシャルな左翼」とは異なる左翼というに過ぎないでしょう(もちろん「リベサヨ」の中にはこっちはこっちで自分達こそ「真の左翼」だと思っている人がいて、それについては勘違いだと言うしかないけれど)。


リベラルな左翼がいくら市場原理主義を主張しようと、インフレターゲット政策で経済をコントロールしようという発想は左翼そのものであり、その設計主義を志向する性質があるゆえ、ソーシャルな左翼とリベラルな左翼の間は行き来が比較的容易であり、ソーシャルな左翼に失望した人がこっちに転向するということは多いのではないかと思われ。また「ネトウヨ」やいわゆる「真性保守」、(あるいは「小沢信者」)に転向した人も相当いると思われ。


※ ちなみに新自由主義も保守から見れば本来は左翼。


あと自民党は言うまでもなく「自由党」と「日本民主党」の合同により出来た政党だけれど、「自由」も「民主」も保守政党だからゆえ名づけられたわけではなく、戦後に出来た政党として戦前の思想を否定する意味で付けられたんだと思いますね。
(既に何回か書いたと思うけれど「右翼・左翼」の語源も革命後の国民議会の右と左という意味であって、その右翼といえどもフランス革命の大枠の中にあるわけで)



もひとつ、ついでに言えば政治家で自己のイデオロギーに背くなら死んだほうがましという人は稀であり、その政策の背景にあるものが右であろうと左であろうと許容度はかなり高いと思われ、自民党が「アベノミクス」を支持しているからといって、彼らが皆「リベサヨ」というわけではない。