日本の「自己責任論」は特殊なのか?

海外の日本研究では絶対に勉強するという「日本の自己責任論」 どこがそんなに変わってるの? - Togetterまとめ


読んでもさっぱりわからない。


「日本の自己責任論」というからには外国には「自己責任論」はないという話ではなくて、外国の自己責任論と日本の自己責任論は違うってことなんでしょうね。


しかし外国の具体例がないので比較しようがないではないか。


一応自分で検索してみたけれど


フランス事情 : 人質のジャーナリスト解放される

 もっとも、フランスでも「自己責任論」がなかったわけではない。サルコジ大統領は2人の行動を「無謀な行為だ」とし、「職業意識がもたらした」と語ったが、2人の取材ぶりを知っている人は、スクープ合戦をするクルーではないといい、現場からは抗議すべきだとの声が上がった。


自己責任論、イタリアでも

 イラクで人質になったイタリアの女性2人が無事解放されたが、本国で与党議員の一部から「政府にきちんと感謝すべきだ」との非難が起き、「帰国費用を払え」といった意見が出ているという(10.2朝日新聞)。日本で起きた自己責任論とまるで同じで、記事には一般国民の反応は書いていなかったが、民度の程度は日本と同じくらいといえようか。


邦人イラク人質事件におけるスイスの反応 - SWI swissinfo.ch

 外務省のカリン・カレー広報担当官は「渡航は自己責任での判断である。渡航の際の情報提供や、すでに危険地域に住む人たちに対しての状況説明などをして、政府としては国民の身の安全を守ることを助けている」と政府の姿勢を説明。人質になった人に経費の一部を負担させるかは「ケースバイケース」だと語った。


これらの自己責任論と日本の自己責任論のどこがどう違うのだろうか?


まあ違うところも探せばあるんだろう。ただし、そもそも違う事件を扱えば全く同じということにはならないだろうし、一国の自己責任論が全て同じなんてありえないだろうから、そこから違うのを探して突き合わせれば両者は違うって言えるだろうから、そういう手法を使えば、日本と外国は違うということも可能だし、フランスとイタリアは違うということも可能だろうし、男と女は違うということも可能だろうし、血液型がAの人とBの人は違うということも可能だろうし…


(追記1/23)

ふと思ったんだけど、「日本独特」「責任」のキーワードで連想するのは、カレル・ヴァン・ウォルフレン。

日本における官僚を始めとする権力行使のあり方を分析し、責任中枢の欠如を指摘した初の著書『日本/権力構造の謎』を、1989年に発表。

カレル・ヴァン・ウォルフレン - Wikipedia


実はこっちの話をしてたのを「自己責任」って解釈したってことだったりして。


ま、ウォルフレンの「日本特殊論」もアレなんだけど。