システムの不具合ではあるけれど

 東証のシステムに不具合があったから取り消せなかったってことだから、今さら言ってもしょうもないことかも知れないけど、みずほ証券の異常な売り注文が出たとき、何でそのままほっておいたんだろうってのも素人なりの疑問としてあるんですよね。
 67万2000円の特別買気配に対して61万株の売り注文が出て初値がついた。ここまでは、みずほ証券チョンボだからどうしようもない。問題はその後です。約定したっていっても出来高は1776株。そのうち、みずほ証券の分は推定1039株。残りの60万8961株がまだ残っていた。その時、それより一つ下の67万1000円での買指値はわずか2株。どう見たって異常です。取引所の取引が電子取引だっていっても、取引所の人がちゃんとそれを監視しているはずです。
 朝日新聞によると、
東証、誤発注のジェイコム株売買停止に 事態収拾見えず

 発行済み株式数を大幅に超える異常な注文に気づいた東証が、みずほに電話で連絡。みずほは、あわてて売り注文を取り消す注文を出した。

 東証側が異常に気づいて、みずほに電話したのはいいとして、もうこれは明らかに異常なことは最初からわかっているし、電話したのだから確定しているわけです。注文取消は、みずほ証券側がするとして(結果的にはできなかったけど)、それまでの間何でほっておいたのかが非常に疑問です。
 まあ、結果的にはシステムの不具合があったといっても、どさくさに紛れてスルーしないで、こっちの問題点も考えてみるべきとこなんじゃないかと思うわけです。これに関しては、「ラジオNIKKEI」の記事が参考になりそうです(「ラジオNIKKEI」はやはり株式には強くポイントつかんでいます)。
誤発注問題東証会見「決済は小手先でない処理必要」

その上で、「何度も訂正が入らなかった時点で別の方策を指示したり売買停止にするなども含めて、判断が適切であったかなかったかということは考えなければならないが、手続き上重大な瑕疵があるとは思っていない」としている。

「判断が適切であったかなかったかということは考えなければならない」
 ぜひそうしてください。