日本がもし100人の高齢化した村だったら

この村はかつて80人の若者と20人の年寄りがいました。
村人は1年に一人当たり1石の米を食べます。村全体では1年に100石の米が必要ですので、若者80人で100石の米をつくっていました。
一人当たりにすれば1、25石の米をつくる計算です。
老人は年金を貰っていたので、それで若者から米を買いました。


それから数年後、この村は60人の若者と40人の年寄りが住んでいます。
村人は1年に一人当たり1石の米を食べます。
村全体では1年に100石の米が必要ですので、若者60人で100石の米をつくっていました。
一人当たりにすれば約1、7石の米をつくる計算です。

  1. 老人は年金を貰っていたので、それで若者から米を買いました。
  2. 老人は年金では足りないので、貯えていたお金で米を買いました。
  3. 老人はお金がないので、村長が借金して米を老人に分け与えました。
  4. 老人はお金がないので、村長は若者から強制的に徴収して老人に分け与えました。


いずれにしろ、一人当たりにすれば約1、7石の米をつくる計算です。
昔は1、25石つくればよかったのに、今は1、7石ですから、仕事は増えました。
お金をもらっても、老人から買うものは何もないので、お金がたまるだけです。お金は自分が年寄りになったとき若者から米を買うために使われます。
強制的に徴収された場合には、お金はたまらないので、自分が年寄りになったときには、若者から強制的に徴収された米を食べます。
いずれにしろ、仕事は増えたけれど、暮らしはゆたかになりません。


暮らしをよくするためには、

  1. 老人を見殺しにする、あるいは老人を働かせる。
  2. 他の村から若者を連れてくる。
  3. 仕事の生産性を上げる。

などが考えられますが、上手くいく保障はありません。「古きよき時代」は遠い過去のことになりました。


とまあ、妄想してみたんだけど、要するに、何よりも肝心なのは「生産力」の問題じゃないかと思うわけ。
以上、ド素人のたわごとでした。