古本屋巡りをしていたら1000円で売っていた。
まだ5分の1程度しか読んでいないけど、事前に予想していたよりも面白い。もっと早く読んでおけば良かった。しかし、ネット上に山のようにある書評を、ざっと見ると否定的な評価も多いようだ。全部読んでいないので、妥当な評価がされているのかはわからない。とにかく、読んだ部分に限れば、現在の世界情勢は、本書の言うとおりになっているように思われる。
特に直近の世界情勢に関して重要だと思われるのは、
文明という観点に立てば、国連の事務総長と合衆国の国務長官が和平調停につとめる際にも、広範な戦争にエスカレートする可能性の高い紛争の解決に力を注ぐことになるだろう。(46P)
という部分。北朝鮮問題に対する日米の温度差の理由はこんなところにもあるのかもしれない。北朝鮮が暴発した場合、それに同調する勢力はおそらく存在しないだろう(韓国人の一部や在日朝鮮人の一部は同調するかもしれない)。一方、イランの問題は「西欧」と「イスラム」の前面対決に発展する可能性がある。そう考えれば、米国にとってどちらが重大な問題かは明らかだ。
もちろん、理由は一つではないのだろう。というか俺が知らないだけかもしれないが、上のような説は聞いたことがない。だから全く的外れのことを書いているかもしれないけれど、本書を読むとそんな面もあるんじゃないかと思う今日この頃。
- 作者: サミュエル・ハンチントン,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1998/06/26
- メディア: 単行本
- 購入: 17人 クリック: 915回
- この商品を含むブログ (88件) を見る