競争社会

共産主義社会には競争が無いのか?


前にこういう疑問について書いたんだけど、過疎ブログの悲しさで反応がなかった。で、学がないので、まだ疑問は解消していない。


ただ、やっぱり共産主義社会にだって競争はあると思う。


一般にソ連は失敗したと考えられているけれど、それは経済についてであって、オリンピックでは金メダルをたくさん獲得しているし、音楽家や映画監督、作家などの芸術家、あるいは優秀な科学者を数多く産み出した。それは競争があったからのことであって、優秀な選手も運動音痴も平等に扱っていたのでは、決してこんなことになるわけがない。某国に関する噂では、オリンピックでメダルを獲得すれば英雄扱いで特権階級の仲間入り、逆に獲得できなかったら、下手すりゃ強制収容所行きとかで、資本主義国の日本よりも遥かに過酷だ。


で、何でそういう分野では上手くいったのかといえば、そりゃスポーツだったら試合に勝つとか、より速く走るとか目標がはっきりしてるし、科学だったら、何々を発見するとか、何々の仕組みを解明するとか、やっぱり目標がはっきりしてるし、芸術だと、何が優れた芸術かというのは絶対的な基準はないけれど、コンクールで優勝するとかなら、やはり目標は明確だ。


ところが資本主義国では、素晴らしい芸術を生み出したからって、それだけじゃ食っていけない。売れなきゃ駄目だ。どんなに細部にこだわった玄人受けするアニメを作ったところで採算に合わなければ報われない。


では、何でソ連の経済は駄目だったかと言えば、それは、何を目標にするのかを政府が決めていたからでしょう。ところが何が適正な目標かなんて、複雑な世の中で、人間の力で容易にわかることではない。それが可能だと考えたことが間違いの元。いくら頑張って素晴らしい商品を作ったところで、消費者の要求に答えられなければ、ただのモノにすぎない。しかも目標設定は政府のすることだから、現場は決められたことをすればいいのであって、売れる商品を作ったからって評価されることはないし、逆に失敗したら責任を取らされる。そういう社会では、売れる商品を安い価格で作ろうなんて動機が起きるはずもなく、そういう意味での「競争」は発生しないが、与えられた目標を達成しようとか、組織の中で出世しようという意味の「競争」ならものすごくあるんじゃないんですかね?


日本では、公務員は一般に評判悪くて、それに対して公務員側から、我々は一生懸命働いているという反論がなされているのを良くみかけるけれど、その一生懸命働いている仕事は、本当に必要なものなのかという論点が重要なはずなのに、一部の「楽な仕事」をしている公務員だけがターゲットになっているのは論点ずれまくっていると、いつも思っている。


と、考えるんだけど、俺は経済の素人だからね。もっと勉強しなければとは思うんだけれど、しかし、世間一般でも良くわかっていない人が多そうだとは思いますね。