昨日ryozo18さんからコメントを頂いた。

「経済学」は難しい

おっしゃりたいことは大体わかりました。世界の金融資産と世界総生産については、「比較しても意味がない」が正解なんだそうです。


さて、それについてネットで検索してみたのですが、これはマッキンゼーが調査したものなんだそうです。マッキンゼーは「意味がない」比較をしたということなのでしょうか?


そして、その調査に基づき、岩林彪松山大学経済学部教授が、

グローバル資本主義、したがって金融資産の所有者たち、にとって最大の脅威は、実体経済(2003 年の世界のGDPは 36 兆ドル)の数倍にも達した金融資産が金融危機によって突然大きく減価ないしは無価値化してしまうことである。ただ、先進国以外の国々で生じる危機については、アジア通貨危機の場合がそうであったように、主要国の通貨当局の協調介入、国際金融機関等の緊急融資で応急措置を施すとともに、発生国政府に金融システム改革を強要することによってなんとか対処しうるであろう。
問題は、先進国で生じうる危機である。資産所有者たちが想定する最も確率の高い発生因子は、経済の論理を無視して行動しがちなプレーヤー、すなわち先進国政府である。とりわけ、政府債務残高が危機的水準にある日本やヨーロッパの国々は、これ以上借入れを続けると、利払いの膨張によって借金地獄に陥り、債務不履行の危険性が高まり、いつ金融クラッシュが起きてもおかしくない状況になるとみられる。そうなると、グローバル資本市場に対するショックは計り知れない。したがって、「構造改革」という名の小さな政府を目指す行財政改革は、資産所有者たちにとっては一刻の猶予も許されないのである。

グローバリゼーションと時代の対抗軸(注:PDF)
と論じているのは「意味がない」ことなんでしょうか?


また、第一生命経済研究所アドバイザー吉沢哲生氏が同種の調査結果について言及しているのは「意味がない」ことなんでしょうか?
時評「過剰流動性を嫌わないで・・・」(第一生命経済研レポート 注:PDF)


そして、どちらも、原因が「世界中に希望があふれた」からだとは言っていないように見えますが、どうなんでしょう?ちなみに小飼弾氏の記事では95年と05年の比較しか出ていませんが、吉沢氏のレポートによれば、「1980 年にはほぼ1:1であったのが、1993年には2:1、2003 年には3:1に」と80年代から膨らんでいるみたいですね。


まったく「経済学」は難しいですね。