イエスはどこで産まれたのか?

上の記事を書いている途中、念のためにイエスの出生についてウィキペディアで確認してみた。

ルカ福音書は「飼い葉桶に寝かせた」と書いているので、伝統的にはこの場所で産んだとされている。
馬はこの場には居らず、代わりに牛とロバが居る。福音書には根拠がなく、『イザヤ書』(1:3)から採られている。また、西方教会では小屋(日本語では「厩」もしくは「馬小屋」と書くが、家畜小屋と考えたほうが良い)としての伝承が通例であるが、正教会では洞窟と伝承され、イコンにもそのように描かれる。新約外典ヤコブ福音書』は洞窟で産まれたと書いている。

キリストの降誕 – Wikipedia


なんだってー!!イエスは馬小屋で産まれたんじゃないのかよ!!


でも、これだけじゃわからない。落ち着け俺。聖書には書いてなくても、伝承の過程でそういう説が生まれて、それが日本に伝わったかもしれないじゃないか。もうちょっと調べてみよう!


で、見つけたのが、平塚徹(京都産業大学教授)のページ。

 それでは、日本でイエスが「馬小屋」で生まれたという話が流布しているのはなぜでしょうか。イエスが生まれた「家畜小屋」を指す言葉ですが、例えば、フランス語では étable が使われます。この単語は、「家畜小屋」や「牛小屋」を意味しています。一方、英語では、stable という単語が使われますが、この単語が問題です。この単語は、フランス語の étable と同じ語源の単語で、やはり、「家畜小屋」一般を指すのにも使われた単語なのですが、現在では「馬小屋」の意味で使うようになっています。つまり、イエス が stable で生まれたと言うときには、本当は「家畜小屋」を指しているはずなのですが、何も知らずにこの言葉だけを見ると、「馬小屋」だと思ってしまうのです。恐らく、この「馬小屋」という解釈が日本では流布してしまったようです。日本では、イエスが生まれたときに牛とロバがいたという話もなかなか聞かないし、その ことを表す絵画もそれほど目にしないので、「馬小屋」でもおかしいとは思いにくいわけです。

イエスは馬小屋で生まれたか?


ありゃりゃ…


しかーし!俺は今まで聖徳太子とキリストの関係を否定する説をいくつも読んできたけれど、こんな話は一度も聞いたことがなかったんである。上に引用したウィキペディア聖徳太子の項にもこんなことは書いてないのである。



俺が無知であることは認める。だけど、やっぱこの話が重要な割には、それほど知られているとは思えない。聖書に詳しい人は日本人にもいっぱいいて、この程度のことは「常識」だと考えている人は何万人という単位でいるんじゃなかろうか?で、その中には聖徳太子とキリストの伝記が類似しているという話があることを知っている人もいっぱいいるはずだと思うのだ。その割には、こういった批判を俺が今まで聞いたことがなかったというのが、それはそれでミステリー。