死亡債って

米金融界で注目され始めた「死亡債」 ・・・薄気味悪いと評されながらも市場拡大:アルファルファモザイク
(元記事)
「薄気味悪い」と評されながらも市場拡大 米金融界で注目され始めた「死亡債」 - livedoor ニュース

さすがアメリカ。もう少し詳細が知りたいところ。

 たとえば、1億円の生命保険に入っている人に対し、その人が70歳なら2割、75歳なら4割でその生命保険を金融機関が買い取り、この仕組みで数千人規模で集めて、証券化し、ファンドに組み込むというもの。

この割引率はどうやって計算するんだろうか?当然のことながら生命保険を買い取る側は安く買い叩きたいし、売る側は高く売りたいはず。死亡債の規模が拡大すれば買取価格が上昇して買う側の旨みは小さくなるはずですよね。

 さらに保険加入者には経済的に困っている人が多く、長生きする確率が低いことに目をつけた金融商品だと批判もされている。経済評論家の中には、人の死を待つヘッジファンドを「まさにハゲタカだ」と揶揄する者もいるほどだ。 また倫理面以外にも、「サブプライムローン」と同様のリスクがあると指摘する専門家もいる。

「経済的に困っている人」は「長生きする確率が低い」ことは事実なんでしょう。すると、これは生命保険は経済状態にかかわらず、保険料が一定であるということの隙を突いた商品でもあるってことですよね。


だからといって保険会社が貧乏人は早死にするからという理由で保険料を高く設定したりするなんてことは、倫理的な面でできないでしょう。アメリカならやりかねないかもしれないけれど。そこらへんが問題になるんじゃないでしょうかね。



(追記)
大前研一「ニュースの視点」WEB:KON173 ≪Death Bond≫サブプライムローン(信用力の低い個人向けの住宅ローン)問題の本質と今後

まさに今問題になっているサブプライムローン問題も
全く同じ構造を持っています。

個人の人たちが借りているうちは、リスクも明確で安全で
あったものを、それらをまとめてABS化し、ファンドに
組み込んだことで、最終的におかしな事態を招いたのだと
私は思います。