「ニセ科学による被害」とは何か

そもそもよくニセ科学批判者が口にするニセ科学による被害を防ぐ」の「ニセ科学による被害」とな何なのか?


一口に「ニセ科学による被害」と言ってもいろいろあるわけですよね。


A.ニセ科学信奉者自身の被害
A-1 ニセ科学による身体的被害。ニセ科学の民間療法等により健康を害する。最悪死ぬ。
A-2 ニセ科学による経済的被害。高額なニセ科学商品や治療を受けることにより経済的に困窮する。


B.ニセ科学信奉者により他者が被害を受ける
B-1 保護者等が信奉者でニセ科学による治療を強制され健康を害する。最悪死ぬ。
B-2 保護者等が信奉者でニセ科学によって経済的に困窮する
B-3 血液型性格判断などによって差別などの被害を受ける


C.ニセ科学の蔓延によって社会が被害を受ける
C-1 大衆がニセ科学的主張を受け入れることによってホロコースト等が発生する
C-2 政府の疑似科学的政策で国民が経済的負担を強いられる
C-3 科学の発展が阻害される
(C-4 科学が軽視され科学者の不満が募る)


思いつくだけでもこれだけある。そしてそれぞれ対策は異なってくるはず。どのケースでも通用するのは科学リテラシー能力の向上」だけだろう。そして本来の目的を達成するために別の目的を掲げるようなやり方は信頼を損ねるし、それ自体が非論理的で、疑似科学と同類だと見なされる危険があるということを自覚する必要があるだろう。