STAP論文騒動のよくわからないこと(その1)

はてなブックマークの人気記事をチェックしてるとSTAP論文に関する記事がたくさんある。それを読んでいて疑問に思う部分が多々ある。疑問に思ってるだけじゃストレスが溜まるのでストレス発散のために書いておく。疑問に対する答えを誰かが教えてくれたら嬉しい。


金融日記:謎はすべて解けた!! それでも、STAP細胞は捏造です

小保方晴子弁護団は、この悪魔の証明の性質を最大限に使って、悲劇のヒロインのままこの問題から逃げ切ろうと考えているのだろう。

(疑問)
「逃げ切る」というのは何を意味しているんだろう?


この騒動の論点は二つあって、一つは彼女が論文を捏造したのかということ。もう一つはSTAP細胞が存在するのかということ。というのはさんざん言われている。


STAP細胞が存在するのか」というのは純粋に科学の問題であって、いくら存在すると言い続けたところで再現実験に成功しなければどうしようもない。それでも言い続けることは可能だけれど誰も相手にしなくなる。要するにこれは彼女が間違いを認めるか認めないかということは関係なく、科学界が認めるか認めないかという問題であって「逃げ切る」という話ではない。


「論文を捏造したのか」という点については、彼女自身が誤りを認めている。争点は「悪意」があったのか無かったのかということであって、科学の問題というよりは法的な問題であろう。ここで問題になるのは「悪意」の定義であって主な対立はここにある。


で、もし仮に理研が「捏造」であるあとの見解を変えずに法廷の場に持ち込まれて、裁判で彼女の「悪意」が認められなかったとして、それを「逃げ切る」と表現した場合それは何を意味するのだろうか?


一つは彼女の「名誉」が守られるということだろう。しかしそれ以外に何があるだろうか?理研が「捏造」と確定した場合には彼女に何らかの処分が課される。解雇になるのかはしらない。それが不当だとされた場合にはその処分が無効になる。ただし彼女は1年契約であり、理研の方針としても理研は次のステップに進むための場であるということだそうだから「(悪意の)捏造」があろうと無かろうといずれ契約は終了するだろう。


問題はその後だ。「捏造」だろうが何だろうが彼女のしでかしたことは科学界においてはルール違反の行為である。したがって法的な判断とは別の基準で採用するか否かの判断がなされることになるだろう。だから法的に「悪意」が認定されなかったとしてもそれで「逃げ切る」ことなどできはしないのではないか。


というわけで「逃げ切る」といっても、それは理研の処分が無効になるといった程度の効果があるにすぎないとしか俺には思えないのだがどうだろうか?