STAP論文騒動のよくわからないこと(その12)

彼女の主張が事実ならば、彼女はそれがやってはいけないことだという認識が無かったということになる。それゆえ「悪意」が無かったというのが彼女の主張だ。


その点で誤解している人が多数いるのは事実だ。しかし、その点を理解してるとしてもまた新たな「誤解」をしているらしき人もいる。


小保方さんの「捏造」には悪意があったのだろうか?そして、理研は国民を欺いているのではないかという疑念 : 一研究者・教育者の意見

一般の人が理解し、納得できるようにするためには、小保方さんの残っているサンプルを分析し、そこに「不正」の証拠を見つけることが必須だ。そして、それこそが、誤った論文発表の報道をして世間を騒がせた理研の最高のプライオリティでなければならないはずだ。

なぜそういう理解になるのだろう。証拠は既に提出されている。彼女は「故意に」それをしたのだ。事実関係において彼女と理研の間に相違するところはない。彼女の主張はそれをしてはいけないことだと知らなかったので「悪意のない間違い」だということだ。


問題はそれが「悪意のない間違い」に該当するのか否かということであり、そこが食い違っているのだから、彼女の定義する「悪意のない間違い」の証拠がいくら出てきても、それは理研にとっては「悪意のない間違い」に該当しない証拠がさらに出てきたということにしかならないのだ。


だから、理研が理解できない人達にすべきことは、理研が定義する「悪意のない間違い」とは何かということを説明することだ(既にしているかもしれないが何度でもすべきだろう)。


もちろん、理研が定義する「悪意のない間違い」が法的に通用するのかという問題があるから、説明に納得できないという人は出てくるだろう。しかしこの「納得できない」はこの記事を書いている人のいう「納得できない」とは意味の違うものだろう。