STAP論文騒動のよくわからないこと(その13)

この問題は相変わらず盛り上がっているけれど、話が専門的になってきたこともあって、素人の俺にはどんどんわけがわからなくなってきている。


当初の問題は画像に不正があったということで、大方の見方は彼女が「未熟」であったからだということで、その上で悪意があったのか無かったのかというのが問題になって、悪意の定義が議論になった。ここまでは理解できる。


もう一つの問題はSTAP細胞が実在するのかということで、これに関してはES細胞が混入したのではないかということが当初から疑われていたわけだが、疑念は疑念のままであった。いずれにせよ再現実験に誰も成功しないのだからSTAP細胞が実在する可能性は低いと思われた。


しかしながらその後、ES細胞混入疑惑は疑惑の段階から真実であるかのような方向に傾きだした。ここらあたりから俺はよくわからなくなってきた。


ES細胞が混入していたとして、なぜそんなことが起こったのだ?考えられるのはミスか意図的かのどちらかだろう。しかしミスが一体どうして起きたのかわからない。また意図的だった場合は「誰が?」ということになる。第一の容疑者は小保方氏ということになるだろう。するとこれは「悪意」の定義をどう設定しても「悪意」に違いない。となれば先の画像の不正についても「未熟」だったからではないのではないか?


だが、確定的なことは何もない。俺から見れば確かな証拠がないというだけでなく、状況からみてもまだ良くわからない点が多い。


ところがこのあたりから、かなり確定的なことを言い出す人が増えたようにみえる。それも科学に詳しいと思われる人の中から。ド素人の俺にはわからないけれど専門的な目で見れば証拠はないけれどほぼ決まりということなんだろうか?


しかし笹井教授は会見でES細胞の混入は考えにくいと発言し、それを未だ撤回したという話を聞かない(ES細胞が混入していなかったとしてもSTAP細胞が証明されるわけではないが)。もちろん笹井教授の目が曇っているということはありえる。また可能性は低いけれど嘘をついてるという可能性もある。


だけど笹井教授がそう主張するのは、そこらの在野研究者が「永久機関が出来た」と主張するのとは全く重みが違う。状況的にES細胞混入の可能性が高いとしても、簡単にそれを否定し、在野研究者のトンデモ発言と同列に扱うことは問題ではないだろうか?


どうもそこらへんが、この問題についての言論で腑に落ちないところ。