2011-02-11から1日間の記事一覧

『太閤素性記』の類話(その9)

『太閤素性記』の類話(その8)の続き。 『太閤素性記』は歴史家が言うほど信用できるのか? 今まで書いてきた通り、『太閤素性記』の若き日の豊臣秀吉が家を出て浜松に行き、故郷に帰り織田信長に仕えたところまでの太閤伝説は、伝説的要素に満ち満ちており…

『太閤素性記』の類話(その8)

『太閤素性記』の類話(その7)の続き。 藤田達生『秀吉神話をくつがえす』(講談社)より。 石井氏は、秀吉の親類縁者には、表のように遍歴を繰り返す商人や職人が多かったこと、青年時代には彼自身も針の行商をしながら今川氏への奉公をめざしたことに着目…

『太閤素性記』の類話(その7)

『太閤素性記』の類話(その6)の続き。 ところで『太閤素性記』を読むと、秀吉のことを「猿」「猿」と呼んでいる。幼名が「猿」なんだから当たり前といえば当たり前だが、これを伝説として見た場合、秀吉が「猿」なのは、猿に似ているからではなくて猿その…

『太閤素性記』の類話(その6)

『太閤素性記』の類話(その5)の続き。 ところで、「灰坊(民話想)」を見ると「灰坊」の話には馬が出てくる。ネットでその他の「灰坊」も見てみると馬が登場する話が多い。シンデレラにも魔法の馬車が登場するけれど関係あるのかわからない。しかし日本の…

『太閤素性記』の類話(その5)

『太閤素性記』の類話(その4)の続き。 ところで『太閤素性記』の「猿(秀吉)」と「飯尾豊前の娘」のエピソードの部分。 それより浜松へ連れ行く。豊前に対し加兵衛が云う。道にて異形成る者を見付けたり。猿かと見れば人、人かと見れば猿なり。御覧あれと…

『太閤素性記』の類話(その10)

『太閤素性記』の類話(その9)の続き。 今日中に『太閤素性記』の検証は終わりにしたいと思ってる。 『太閤素性記』の豊臣秀吉が家を出て織田信長に仕える話は信用できないというのが俺の結論。それでは、それ以外の記事は信用できるのか。 結局のところ、…