いつか見た話

NHK 追跡!AtoZ “疑惑の遺骨”を追え 〜戦没者 遺骨収集の闇〜
番組ホームページ

フィリピン各地で住民の墓が荒らされ、遺骨が盗まれる事件が続発。その盗掘された骨が、「日本人の遺骨」として、厚生労働省が収骨事業を委託する民間団体に渡されているというのである。取材スタッフは、盗難事件が多発しているフィリピン山岳部に飛び、遺骨収集ルートを徹底追跡。日本政府に依頼され遺骨の鑑定を行っている人物や、遺骨収集を行う民間団体の責任者を直撃、疑惑の真相を追及した。

今NHKでやってる。2005年にあった旧日本兵問題と似ている。


旧日本兵問題は仲介者の茶番? (その2) 日本語が話せない?旧日本兵: 天漢日乗
より、(2005年5月30日3時6分 読売新聞)の記事

 同会側が1週間後にカネの話をしないまま元日本兵との面会を希望すると、男は「相手はあなたと会うことを望んでいない」と答え、連絡は途絶えた。同会の関係者は「詐欺話だったと思っている」という。
 「激戦地で命を落とした日本兵の遺族がフィリピンの現地を巡拝して、遺品や遺骨を受け取れば、住民に謝礼の米ドルを支払うことが慣習になっている場所もある」
 旧日本軍のフィリピンでの戦史編纂(へんさん)や資料収集を長年続けてきた佐藤喜徳さん(87)(大分県在住)は、そう話す。同国では、旧日本軍や日本兵をめぐる情報にはカネがからむことが多く、遺族が現地を訪問する前に、あらかじめ旅行業者が地元住民に遺骨収集を依頼、金品を手渡すこともあるという。渡された遺骨の中に動物の骨が入っていたケースも報告されているという。


まさか、この話を知らないでやってたなんてことはないだろうし、怪しい。


(追記 22:45)

終戦から65年が経ち、年々減少傾向だった納骨数が爆発的に増加、中でもフィリピンから返還される遺骨が激増しているのだ。4年前、年間40柱にとどまっていたのが、昨年は実に7700柱を超えた。なぜ返還される遺骨が「急増」しているのか?その背景には「大きな疑惑」が隠されていた。

(NHK)


これだけ見ると「遺骨が激増」しているのが問題のように見えるけれど、これに関しては

 今回の最大の目的は今まで発見したご遺骨を祖国に帰すことである。昨年までは、発見しながらも当時の様々な事情により我々民間団体によるご遺骨収拾は禁じられていた。空援隊の倉田宇山氏はじめ多くの隊員と悔しい思いをしながら我々、空援隊の隊員だけで帰国しなければならなかった。

 しかし今回は厚生労働省、外務省の許可を頂き民間団体によるフィリピンでの遺骨収集が可能となった。空援隊による強い要望もあり、厚生労働省は昨年11 月、フィリピンでの遺骨収集に限り、鑑定士による鑑定がなくても地域住民の証言によって持ち帰れるようにすると大きく方向転換した。

アルピニスト・野口健のブログ : 遺骨収集レイテから戻る〜御遺骨収集基金設立へ〜 - ライブドアブログ
とあるから「激増」自体は不自然だと言うわけでも無さそう。激増した問題と、それが本当に日本兵のものなのかという問題は分けて考えなければならないだろう(本当に日本兵の遺骨だけだったとしても激増する可能性はあるんだし)。この点NHKの報道にも問題がありそうだ。


なお、
アルピニスト・野口健のブログ : 空援隊を去るにあたり - ライブドアブログ
によれば今年3月に週刊文春でこの疑惑が報じられたそうだ。


(しかし真偽はともかく、「鑑定士による鑑定がなくても地域住民の証言によって持ち帰れるようにする」ことになれば、疑惑が持ち上がるのは当然と言えば当然の話でしょうね)