何年続いたら「伝統」なのか?

最近「創られた伝統」という視点で、「我々が伝統だと思っているものは、実は明治以降たかだか100年程度の短い歴史しかもたない」ということがよく言われる。しかし、100年、150年と続けば、それは立派な「伝統」ではないのか?って疑問が生じる。一体何年続けば「伝統」として認められるのだろうか?俺自身は100年どころか50年もあれば「伝統」じゃないかと思う。場合によっては30年でもいいと思う。


おそらくそれが「伝統」と認められるのは、ケースバイケースであり、要は大多数の人がそれを「伝統」と認めれば「伝統」になるのだろう。


もちろん、大昔から続いたものではないものを、大昔から続いているかのように主張するのは、訂正する必要があるだろう。けれど、大昔から続いているものではないという指摘をすることによって、それが「伝統」ではないと人々に思わせるような主張は、一種の詐欺ではなかろうかとも思う。


あと、大昔に存在したものを「伝統」として重視するのは保守主義というよりも原理主義だろうとも思う。