古事記序文の天武天皇正当化

前にこういう記事を書いた。
大友皇子は天皇に即位したのか(「日本書紀」は大海人皇子の行為を正当化しているのか)
「日本書紀」は大海人皇子の行為を正当化しているのか(その2)


そのことについて、もっと深く考察した記事を書こうと思って、まず、この件についてどう考えられているかと、「日本書紀 天智天皇 正当化」で検索してみたところ興味深い記事を見つけた。


日本書紀 古事記 天武天皇 天智天皇

  日本古代史で最大の内乱であろう壬申の乱。 主役は天武天皇天智天皇の息子 大友皇子
結果は、反乱者(通説では反乱者ってことになってる)天武天皇の圧倒的勝利。
古事記日本書紀では、この戦いの書き方でニュアンスが違います。
古事記のこの内乱の描写、天武天皇と彼の支援に回った豪族たちの描写がすばらしいし、
古事記こそ天武王朝のための文書だと理解すれば当たり前のこと。
かたや日本書紀大友皇子側から戦場を描写しています。 なぜか敗者側からの記述。

あらためて見てみると、確かに『古事記』の序文は壬申の乱における天武天皇大海人皇子)をバリバリ正当化している。


日本書紀』の記事は、仮に「正当化している」という説を採用するとしても(俺はそう考えていないけれど)、『古事記』序文ほど露骨ではない。


これは大いなる謎だ。


ただし、『古事記』序文には偽書説がある。俺は偽諸説についてあまり詳しいことは知らない。