アマテラスはどのような神なのか?

今『アマテラスの誕生-古代王権の源流を探る』(溝口睦子 岩波新書)を読んでいる。が、最近の俺の読書はいつもそうだが、序章で疑問が山ほど湧いてきて先に進めない。

天皇(大王)の権威の源泉である、タカミムスヒやアマテラスのことを、国家神と呼んだり、皇祖神と呼んだりしてきた。本書では、その上さらに、天の至高神、あるいは天の主神といったり、また主権神と呼ぶこともある。読者にとってはわずらわしく感じられるかもしれないが、それはこの神の持もっている多面的な性格を、その時々に、より適切に表現したいからである。(P16)

アマテラスは「天の至高神」「天の主神」なのだろうか?

このときイザナギ天照大御神高天原を治めるように指示した。

天照大神 - Wikipedia
というわけでアマテラスが統治しているのは高天原である。


高天原=天」であれば、アマテラスは「天の至高神」「天の主神」ということになるだろうけれど、そう解釈して良いものだろうか?


高天原 - Wikipedia
にあるように、高天原地上説なんてものもあるけれど、それはそれとして、天上界にあったとして「高天原の主神=天の主神」と解釈しちゃって良いものなのだろうか?


これは相当重要な問題だと思うのだが、先を読めばこれについての解説があるのだろうか?


※なお『書紀』の「一書第十一」に以下の文章がある。

《第五段一書第十一》一書曰。伊弉諾尊勅任三子曰。天照大神者、可以御高天之原也。月夜見尊者可以配日而知天事也。素戔鳴尊者可以御滄海之原也。

『日本書紀』国史大系版
「アマテラスは高天原を統治せよ。ツクヨミは日神と共に天を統治せよ」という意味であろう。