天孫降臨神話の真実(今までのまとめ)

  • 高天原神話」と「天孫降臨神話」は別個に作られた独立した神話ではなく「創世記型」の一貫した神話である。
  • 天孫降臨を命じた本来の神がタカミムスヒだというのが研究者の共通認識だが、本来の神はイザナギイザナミに地上の統治を命じた「天神」である。
  • 「創世記」で「神」の命令を受けて家族等に指示するノアが存在するように、天孫降臨も「天神」とその命を受けて指示するシャーマンが本来存在したと考えられる。
  • シャーマンが「天神」の機能を吸収してアマテラスとなったが、高天原の支配者が地上を統治する正当性の問題があった。そこで「天神」と類似した機能を持つタカミムスヒが神話に付加された。さらにタカミムスヒがシャーマンの機能を吸収して『日本書紀』本文が成立した。
  • 天孫降臨神話」は「洪水神話」の類話である。
  • スサノオの追放と活躍の神話に「天岩屋戸神話」は必要ない。なぜこの神話が存在するのかは記紀だけを見ていてもわからない。