武雄市図書館問題(2)

前に俺は

図書館利用にTカードが必要だというのは「何だかなあ」とは俺も思う。武雄市民じゃないから賛成も反対もしないけど、地元だったら反対する。

100%高木先生の勝利? - 国家鮟鱇
と書いたんだけれどそれについて少し。


俺が問題だと思うのは、それについての批判を見かけたことが無いんだけれど、「次のおすすめ」を図書館側が提示するのは思想コントロールの一種ではないのかということ。


もちろんこれはデータ分析によって機械的に提示されるものであって、行政側に都合が良いように思想をコントロールするという話ではない。しかし、そのような恣意的なコントロールでなければ構わないのかといえば、そういうものじゃないだろうと思う。


俺がこの話を知ったときに連想したのは、

ある保守主義者がルソー=ジャコバン主義的自由観を皮肉り、こう書いている。毎朝、鏡をのぞいてヒゲを剃る市民は、そこの一〇〇〇万分の一の専制支配者であると同時に一人の完全な奴隷としてのおのれの顔を見るであろう、と。

保守主義 ― 夢と現実』(ロバート・ニスベット 昭和堂
という言葉。完全にあてはまるわけではないけれど類似したものだろう。


俺は行政がこういうことをするべきではないと思う(武雄市民が決めることだけど)。


※ Amazon等の民間がやるのは別に構わないんじゃないかとは思うけれど(程度問題)
※ なお、調べ物等をしていて「それならこの本がおすすめですよ」というような司書的な話は別。それをデータベース化するという方向の話なら、既にあるみたいだけど大歓迎。