⇒聖徳太子に関する基礎的な事柄の再検討:渡里恒信「上宮と厩戸--古市晃氏の新説への疑問と私見--」 - 聖徳太子研究の最前線
「厩戸」とは何か?
この前テレビを見ていたら「面舵」の語源は「卯の舵」だという説明があって、なるほどと思った。ウィキペディアにもそう書いてある。
⇒面舵 - Wikipedia
「面舵」の字面だけを見ていてもわかりっこない。
そんで、ふと思ったのは「厩戸」とあるから「馬」と関係あるという方向で考えていいものかということ。「馬」にも関係あるかもしれないけれど、根本的な意味は全く別のところにあるのではないかと。
だとすれば「厩戸」ではなくて「うまやど」で考えなければならない。
というわけで「うまやど」「うまやど」「うまやど」と心の中で唱えているうちに閃いた。
「やど」は「宿」ではないかと。
《「屋の処(と)」の意か。または「屋の戸」「屋の外(と)」の意か》
1 家。すみか。「埴生(はにゅう)の―」
ところで「宮」の意味は
《「御(み)屋(や)」の意》
1 神を祭る建物。神社。神宮。「―参り」「―前」
2 皇居。御所。宮城(きゅうじょう)。「大津の―」
3 皇族の御殿。また、皇族を敬っていう語。「后(きさき)の―」
4 一家を立てた親王の称号。「高松の―」「―様」
5 仏堂。寺。
「仏の像を造ること既に訖(をは)りて、―に入ることを得ず」〈推古紀〉
⇒みや【宮】の意味 - 国語辞書 - goo辞書
とある。
「宿=屋処」で「宮=御屋」だとすれば「宿」と「宮」はそれほど遠くない言葉である。
さて聖徳太子は「上宮(うえつみや)」と呼ばれる。「宮」を「宿」に変換すれば「上宿」になる。「うえやど(うへやど)」または「うわやど(うはやど)」と読めるだろう。
「うはやど」「うはやど」「うはやど」「うまやど」…
とう妄想をしてみた…
なお「上宿」という地名はかなりある。ただし読みは「かみじゅく」「かみしゅく」「かみしく」「かみじく」であって、「うえやど」「うわやど」は見つからない。
※「上宿」を「じょうしゅく」と読むと
じょうしゅく[じやう―] 0 【上宿】
中古、宮中に宿直すること。
⇒「じょうしゅく【上宿】」 の意味とは - Yahoo!辞書
という意味になるそうだ。
※ 「湯岡碑文」が有名な伊予には「宇和」という地名がある。「宇和=上」とすれば何か関係あるかもしれない。なお「厩坂宮」も伊予と関係があるのは偶然だろうか?