「ごんぎつね」の読書感想文

姪っ子のごんぎつねの感想が問題になっているんだが・・・
小学生が書いた「ごんぎつね」の感想で議論勃発 ごんは撃たれて当たり前? - ねとらぼ


俺は読書感想文とか作文とか日記とかいったものが大の苦手で、いつも90%以上は本のあらすじを書いて最後に「面白かったです」とか「楽しかったです」とか「悲しかったです」とか書いてごまかしていた。


今でも苦手。それなのにブログは結構長文だったりするのは自分でも謎。


内容がどうであれ、こういう感想を書ける人を俺は尊敬する(尊敬というより羨ましいという方が適切か)。


今「ごんぎつね」の感想文を書けと言われても困惑する。一体何を書けばいいのだろう?


正直今でも「ごんは殺されて可愛そうだと思いました」くらいのことしか書けない。これじゃ400字詰め原稿用紙が埋まらない。だから残りはあらすじ書いてごまかすしかない。


それ以上のことを書かなければならないとしたらどうしよう?


善悪で考えれば、ごんが善だとしたら兵十は悪になるけれど兵十のどこが悪なのだろうか。逆に兵十が善だとしたらごんは悪であり殺されても仕方ないという話になるかもしれない。もちろん話はそう単純なことではない。


小学生の頭でその単純でないことを書けるだろうか?俺は無理。単純でないことがわかっていても書けない。だから読書感想文は大嫌いだった。それどころかいいおっさんになった今でも書けない。


「ごんぎつね」がどういう話なのかといえば、それは書いてあることそのままの話だ。それ以上言いようがないではないか。だからあらすじを書くしかないではないか。


あらすじを書くのだって実は苦痛だ。あらすじにすることによって大事な部分が抜け落ちてしまうかもしれないではないか。「商品説明」なら抜け落ちてしまっても構わないだろう。それによって興味を覚えた人に実際に読んでもらうのが目的なのだから。ところが読書感想文を提出する相手すなわち先生は既にごんぎつねを読んでいるのだ。


だから結局「ごんは殺されて可愛そうだと思いました」くらいしか書くことがないのだ。でもそれじゃ駄目だということになっているので、あらすじを書く意味は無いということがわかっていながら書くしかないという苦痛を味わうことになるのだ。