動物農場

AAF - Living, Loving, Thinking

小さい頃からこういうのを視ていると大きくなってからブラック企業に素直に服従しなくなるという議論が起こって、NHKでオンエアされなくなる可能性もあるのでは?

sumita-m氏はサヨクの中では数少ないまともな方だと思ってる。一方自称「保守」の方にはなかなかまともなのを見つけることができないので、結果的にsumita-m氏の記事について言及することが多くなってしまう。しかし、これはいかにもサヨクっぽい陰謀論にみえる。


そもそも『動物農場』がどんな話かというと「ブラック企業の経営者を追い出して社員が平等な権利を持つ理想的な会社を作り上げたはずだったのに以前よりもひどくなってしまった」という話なので話が逆であるように思えるのであります。一体なぜそんな感想になってしまったのか疑問。



ただし、考えようによっては一理あるかもしれない。
今月読んだ「ちくま文庫」の3冊 - kojitakenの日記
によれば開高健

そしてやがて気がついてみれば事態が、かつて“敵”としたものにいかに酷似した地点にきてしまったことか。

と書いているそうだけれど、「酷似した地点」ではなく「よりひどい状況」になっているという話であると俺は思う。なぜなら人間の農場主ピルキントンが「ナポレオン」に対して

その最新の技術、規律と秩序は全ての農場主が手本とすべきものです。

動物農場 第十章
と言っているからだ。すなわちこれは、人間の農場主(ブラック企業経営者)が成しえなかったことを「ナポレオン」が成し遂げたことを意味する。なぜそうなったのかといえば、奴隷としてこき使われているという思いから「革命」によって

自分たちの労働は全て自分たち自身と自分たちの後に続く者の利益のためで、怠け者、盗人である人間たちのためではない

動物農場 第六章
というように意識が転換されたからだ。


一部のブラック企業ではそのような「洗脳」が行なわれているのかもしれない。そういうことならば『動物農場』がブラック企業にとって不都合だということは言えるかもしれない。