都議会ヤジについて(その11)

塩村都議の過去の問題が掘り起こされて、週刊誌など(それ以前からネットで)あれこれ言われている。しかし、それと今回の問題は関係ない。それは大勢がわかっているだろうことだけれど、ここで言いたいのは「塩村都議の過去は関係ない」というよりも「塩村都議は関係ない」ということだ。少なくとも俺はそうだ。


もちろんこの塩村都議はヤジを浴びせられた当事者である。みんなの党が抗議したことによってこの件はマスコミに注目され記事となって我々の知るところとなった。それがなければそもそもそんなことがあったことを知ることはなかったわけだ。これまでも悪質なヤジはあったのだろうがニュースにならなければ通常は一般人にはわからない。


でも、こうして知るところとなったからには最早塩村都議1人の問題ではない。ゆえに過去のことはもちろん、ありえない話ではあるが彼女が万一「抗議したのは間違いでしたごめんなさい、この話は終わりにしましょう」と言おうが「考えを変えました。女は早く結婚するのが唯一の幸せへの道です」と言おうが関係ないのである。


ただし彼女が告訴するという話も出ているけれど、その場合は別。その場合は彼女とヤジ議員が裁判所で対決することになる。我々は両者の言い分を聞いて、どちらが有利かなどと考える。だけどそれ以外のことについては、「彼女とヤジ議員のどちらが勝つかという問題」ではなくて「ヤジ議員の問題(及びその背景にあるもの)」である


塩村都議の過去のことを今回の問題と関係付けようとするという発想は、彼女とヤジ議員が対決していて、我々は観客(ヤジ馬)として、両者のどちらかを応援しているという構図として見ているということだろう。だが、そういう人もいるかもしれないが、そうでない人は多数いるのである。



ちなみに俺は「女性差別的なヤジがあった」というだけでは、これだけ長々と書かなかった。というか何も書かなかったと思う。その後にわけのわからない主張が次から次へと出てくるからたまらなくなって書くことにしたのだ(それもいつもの面々が言ってるだけなら放っておいただろうが)。つまり俺の一番の関心は女性差別ですらなく、「わけのわからないことを言う人達」である。もちろんその対象はヤジ議員を擁護する側だけではなく批判する側も含む。