礫川全次氏の質問に対する返事

1 国家鮟鱇でも鮟鱇でもその他なんてもいいです。
2 「あなたがた」に礫川さんは入ります。礫川さんのブログのコメント欄に書いているのですから当然でしょう。そこから説明しなければならないというのは理解に苦しみます。


「あなたがた」とは麻生発言を礫川さんとほぼ同じ意味で受け取っている人で、その中で麻生氏の発言をナチスを肯定しているという点で否定的に受け止めている人のことです。その「あなたがた」が麻生氏を「ナチスに近い人物」だと考えているというのは疑いのないことではないでしょうか?ナチスに近いから「ナチスの手口を見習え」と言っている(と考えているの)ではないのですか?麻生氏がナチスとは程遠い人物なのに「ナチスの手口を見習え」と言ったのだと解釈している人がどこかにいるのでしょうか?私は1人も知りませんし、そのような人がいるとも思えません。


3 「彼ら」とは「あなたがた」と同じで俺から見れば麻生発言を誤解していると思う人達のうち麻生氏発言をナチスを肯定しているという点で否定的に受け止めている人のことです。もちろん俺からみれば礫川さんはそれに該当するので入ります。その誤解の原因を考えたときに「たとえば麻生氏と安倍氏が一枚岩のように考えている。彼らから見れば似たようなものということなのだろう」という推論を書いたものです。「だろう」という推論ですから外れている可能性はありますが、今まで見てきたもの全てにおいてそのことがわかってないと「私が」考えたのであり、それが間違っているのなら間違っているといえばいいだけの話であって「彼ら」と書いたことがおかしなことだとは少しも思いません。


なお「彼らのような政治的立位置」の「政治的立ち位置」とはナチスを肯定することを否定する政治的立位置のことです。これにはもちろん私も入ります。そしてこのような誤解のもとでナチスを否定することは決して良いことではない。正しく否定すべきだと考えているわけであります。


また「「麻生氏と安部氏が一枚岩のように考え」とは、彼らの経済政策などのことではなくて、憲法に関する考えにおいてのことです。具体的にいえば安倍氏は新憲法を是が非でも成立させたいと考えているけれども、麻生氏は新憲法を成立させるべきだと考えているけれども、急ぐべきことではないと考えている。このように温度差がある。それをわかっていないことが誤解の一因だと私は考えているということです。


4 既に書いた理由により「私から見れば」ひとくくりにできるということです。それが間違っているというのなら間違っていると書けばいいだけのことです。当然のことですが人は十人十色であり、ひとくくりにした人々が全ての点で同じなんてことはありません。それを理由に「彼ら」とか「あなたがた」とか言ってはいけないのであれば、それらの言葉は一切使えないことになります。これらの言葉が不適切だと思うのであればその理由を教えてください。


5 「ということです」とは「○○は☓☓ということだ」ということです。既に「質問」で書いたように麻生氏は

私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、 そうしたものが最終的に決めていく。

と発言しています。すなわち憲法がどんなに良いものであっても「どう運営していくか」「最終的に決めていく」ものであるという認識を持っています。そしてその「運営」を誤った例としてワイマール憲法を取り上げているのです。


ですから(麻生氏にとって良い憲法である)新憲法が、ワイマール憲法の二の舞いになるのを恐れていて、そうならないためには(現行)憲法の改正論議は「静かに」やらなければならないという意味です。「狂騒の中、わーっとなったときの中で」憲法改正が成し遂げられたら、新憲法の条文が良くても、ヒトラーのような人物が台頭してくるかもしれないという意味です。


なお「静かに」を「誰も気付かないように」という意味で理解している人がいますが、冷静に議論するという意味です。

しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと、書いて、おれたちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、いろんな意見を何十時間もかけて、作り上げた。そういった思いが、我々にある。

麻生氏においては「べちゃべちゃ、べちゃべちゃ」意見を交わすことが静かな議論なのです。なお言うまでもないことだと思いますが「誰も気付かないように」憲法を改正することは不可能です。どんな工夫をしようとも国民投票が必要ですから。



なお書き忘れてましたが「yaaさんの宮都研究」

ヒットラーの手口をまねろ!!」と堂々と右翼の集会で発言した副総理兼財務大臣を、

というのは事実誤認であり、麻生氏が「憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください」と言った相手は、この歴史地理学教授のいうところの「右翼」(国家基本問題研究所)であり、もちろん「ヒットラーの手口をまねろ!!」などと発言したのではなくて、「ワイマール体制の崩壊に至った過程からその失敗を学べ」という意味です。
【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】朝日が日本を国際社会の笑い物に…歪曲された麻生発言(2/3ページ)
麻生発言を聞いた櫻井よしこ氏はそう(大筋では)正しく受け取りましたが「いまこそ、自民党は燃えなければならないのだ」と反論しています。