近代デジタルライブラリーで調べてるんだけど面白い。でもたくさんあるんで疲れる。
注目した点をピックアップ
『小学作文大全. 高等 巻2』 鈴木貞次郎 等編 明14-15
家康、皇室ヲ尊崇シテ、恪勤朝ニ事ヘ、戎馬ノ間ニ奔走シテ、亦文學ヲ好ミ、鴻儒ヲ延キ、文教ヲ興ス、喪乱ノ久キ、天下文學ヲ修ムル者ナシ、是レヨリ文運漸ク旺盛ニ趣ムケリ、、
『小学高等作文法. 巻之下』青木輔清 編 明15.12
家康ハ元ト濱松の一城主ノミ、武勇人ニ超タルニ非ズ、而シテ能ク海内ヲ混一シ、二百五十年ノ太平ヲ致ス偉ナリト謂フベシ、荀子曰ク堅甲利兵以テ勝ヲ制スルニ足ラズ、高城深池以テ固ヲ為スニ足ラズ、其道ニ由レバ則チ行ハレ、其道ニ由ラザレバ則チ廢ルト、家康ハ其道ニ由ル者乎、夫レ家康ノ時ニ方テ強ヲ以テ名アル者、北ニ上杉氏アリ、西ニ武田氏アリ以テ四方ニ雄視ス、然レドモ中道ニシテ廢ス、而シテ織田豊臣ノ二氏アリト雖モ皆家康ノ悠久ナルニ及ハズ、夫ノ織豊二氏ノ天下ヲ得ルガ如キハ、固ト道ニ由ラズシテカニ因レリ故ニ忽チ得テ忽チ失フ、是レ其同シカラザル所以ナリ、此ニ由テ之ヲ観レバ、家康ノ覇タルハ全ク道ニ由ルナリ、
『日本小史 : 校正. 中』大槻文彦 著 明18
時ニ秀頼、年僅ニ六歳ニシテ、利家以下、智能皆家康ニ及バズ、家康、国最モ富強ニシテ、英略智量、衆ニ超エ、威望獨リ盛ナリ、
石田三成増田長盛小西行長等、政権ヲ執ラムトシテ、家康ヲ忌ミ、コレヲ除カムトス、然ルニ、加藤清正福島正則等諸将ハ、三成行長等ノ侫奸ヲ惡ミテ家康ニ属シ、両党争端ヲ起セリ、後、三成密ニ上杉景勝ト謀ヲ合セ、景勝其領国会津ニ帰リ、家康、其上京ヲ促セドモ、復タ出デズ、家康因テ自ラ軍ヲ率井、東征シテ会津ニ向フ、石田三成、家康ガ東下ノ間ニ乗ジ、乃チ秀頼ノ命ヲ矯メ、諸将ヲ誘ヒ、兵ヲ発シテ家康ヲ伐ツ
『日本小史 : 校正. 下』 大槻文彦 著 明18
時ニ秀頼既ニ長ジテ二十二歳トナル、然レドモ、性凡庸ニシテ、生母淀君(浅井長政の女)専ラ事ヲ決シ、大野治長トイフ者、淀君ニ寵セラレテ、其言皆聴カル、治長等、因テ乱ヲ作シ、徳川氏ヲ覆ヘシ、豊臣氏ヲ再興セムトスル心アリ、
紀元二千二百七十四年(慶長九年)、鐘銘ノ事起ル、治長、乃チ秀頼淀君ヲ勧メ、遂ニ兵ヲ大坂ニ挙グ、
大坂滅シテ、全国實ニ全ク太平ニ帰ス、家康英明神武ニシテ、既ニ國中ヲ平ゲ、又大ニ制度ヲ定メ、文學ヲ興ス、
是ヨリ後、凡ソ徳川氏三百年間、一國未曾有ノ泰平ヲ開キタルガ故ニ、人々力ヲ文學藝術ニ盡スコトヲ得テ、日本ノ文物開進ノ道ハ、實ニ徳川氏ノ世ニ成ル、コレヲ日本開化ノ第三歩トス、皆家康ノ功ナリ、
『日本略史. 巻之3上』吉田利行 編 明21.7
家康沉毅ニシテ大略アリ。兵ヲ用フル神ノ如シ。學ヲ好ミ士ヲ愛シ。事ヲ處スル。必ス百世ノ後ヲ圖ル。其朝廷ニ事フル。恭順殊ニ至ル。
『小学古今史話』青山正義 著 明22.3
徳川家康織田豊臣二氏ノ掃討セル天下ヲ受テ紀律ヲ設ケ制度ヲ立テ兵乱ニ疲レタル民ヲ休養シ殺伐ニ慣レタルノ風ヲ改良シ二百餘年無事ノ基ヲ開ケリ
秀吉薨ジ秀頼幼弱ナルヲ以テ徳川前田毛利浮田上杉ノ五大老政権ヲ執レリ家康国富ミ兵強ク最威望アリ石田三成政権ヲ擅(ほしいまま)ニセントシ上杉景勝ト謀リ家康ヲ除カントス家康景勝ノ入覲ヲ促ス聴カズ家康大ニ怒リテ東征ス三成秀頼ノ命ト矯(いつわ)リ檄ヲ移シテ兵ヲ召ス
家康さんめちゃヒーローですやん。狸親父キャラじゃ全くないし。