昨日、日本人の精神主義は輸入されたものということを書いたけど、それについて少し。
検索したらこんな記事が見つかった。
⇒「損害を考慮するなかれ」〜フランス軍が、旧日本軍にも負けず劣らず『精神主義』だった時代 - Togetterまとめ
ここで紹介されているのは『用兵思想史入門』(田村尚也)という本。
- 作者: 田村尚也
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2016/11/30
- メディア: 単行本
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これと同じことは鈴木真哉氏の『鉄砲と日本人―「鉄砲神話」が隠してきたこと』(洋泉社、1997年、後にちくま学芸文庫)にも書かれている。
鉄砲と日本人―「鉄砲神話」が隠してきたこと (ちくま学芸文庫)
- 作者: 鈴木真哉
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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- メディア: 文庫
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フランス軍も負けてはいない。ギルベールは普仏戦争の敗因はただただフランス軍が攻勢をとらなかったことにあるとして、猛烈な突撃の復活を提唱して大きな影響を与えた。そのためか第一次世界大戦直前の一九一三年に陸軍作戦部長のド・グランメゾンが書いた作戦指導綱領には「フランス陸軍は、その伝統に復帰し、攻勢以外の原則を認めない」と記されていたし、一九一四年の陸軍の教範にも「すべての攻撃の目的は、敵を壊滅せしむるために銃剣をもって、これを圧倒するにあり」と規定されていた。実際にも士官学校を出たばかりの若い将校たちは、純白の前立てを飾った軍帽に白手袋という出立ちでサーベルを抜き放ち、陣頭に立って突撃していって撃ち殺されたのである。
他の国も同様で、ヨーロッパにおいてもこんな感じだったのだ。
そもそも日本の近代軍隊そのものが、イギリス、フランス、ドイツ(プロシア)などを手本として形成されたものだったのだから、この部分に限ってヨーロッパの影響を受けなかったなどということはありえない。
少なくとも第一次世界大戦ま(一九一四〜一八)では、日本も欧米諸国も白兵偏重の戦術思想における限り、ほとんど異なることはなかった。しかし、それから先は全く違っていた。
と鈴木氏は書く。
ところで、オリンピックの創立者クーベルタン男爵。
⇒JESSE OWENS OLYMPICS SALUTES, OLYMPIC OATH & TORCH / FLAME 1936 Berlin & Munich Nazi Olympics & not an ancient Greek salute & not an Olympic salute images http://rexcurry.net/olympic-salute1936.jpg Olympics photgraphs Jessie Owens Nazi salute
何度も紹介してる上の記事に、
At the same time, Pierre, Baron de Coubertin searched for a reason for the French defeat in the Franco-Prussian War (1870–1871). He decided that France had lost the war due to physical and spiritual flabbiness caused primarily by poor educational methods.
「同じころ、クーベルタン男爵ピエールは普仏戦争 (1870–1871)におけるフランス敗北の原因を探した。彼はフランスの敗北は主に貧弱な教育方法による、肉体と精神的なたるみのためだと判断した」
探したらこういう記事もあった。
He came to believe that his nation’s lack of physical education for the masses contributed to the defeat at the hands of Prussians led by Otto von Bismarck.
⇒Pierre de Coubertin, Founder of the Modern Olympics
「彼は国家の大衆のための体育教育の不足がオットー・フォン・ビスマルク率いるプロイセン人による敗北に貢献したと信じた」
彼は身体と精神を鍛えれば(健全な肉体と健全な精神があれば)戦争に勝てたと思ってたわけだ。