「下流社会」

特報:自閉する若者…『下流社会』の行方は 向上心なき『自分らしさ』 - 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20051222/mng_____tokuho__000.shtml

 ベストセラーらしいですね。そういえば最近ベストセラーというものを全く読んでいない。養老孟司先生の『バカの壁』も読もう読もうと思いつつ、いまだに読んでいない。今年何がベストセラーになったのかも知らなかったりする。『靖国問題』『嫌韓流』『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』あたりはタイトルだけは知ってる。まあ、本はほとんど古本屋で買ってるので、しかもまだ読み終わってない本が何冊もあるので、当分読むことはないでしょう。
 つか今年本を何冊読んだか考えてみるに、多分5〜10冊程度だな。何冊読んだのかも覚えていない。何でかっつうと読了するということが滅多にないから。古本屋で100円から500円程度で何冊も買ってきて、あと図書館で借りれるだけ借りて、気になるところだけ読んで、残りは「あとで読む」。「あとで読む」っていったって読んだためしがなかったりするんですね。まさに邪道。


 まあ、それはともかく『下流社会』だ。中身の予想はある程度つくけど、読んでいないのだから感想など書けない。東京新聞に書いてあることのみによる感想を少しだけ。

下流」とは、生活に困る「下層」ではなく、上へ行こうという意欲が低い人、つまり、働く意欲、学ぶ意欲、金持ちになりたいという意欲も低ければ、コミュニケーション能力も低い、同氏いわく「人生への意欲が低い」人を指す。当然、所得も低く、結婚できない可能性もある。一方で団塊世代が持つような「自分らしさ」にこだわり、「下流」生活に必ずしも不満を感じていない。

 要するに、暮らしに困っているわけではなく、上昇志向の無い人ってことですかね?それで良いというなら良いんじゃないでしょうか?他人があれこれ言う問題じゃないですね。
 ただし、それが社会として問題だというなら話は別です。貧困層の増大は治安の悪化を招くと良く聞きます。しかしそういうことではなさそうですね。あとニートやフリーターで一生暮らしていければ良いですけど、そうでなければ、生活保護費の増大という心配があります。でもそういう問題でもなさそうです。「国力」が減衰するという問題もあります。しかし、それについても、少なくともこの記事では触れられていません。じゃあ一体何が問題なんだっつう話です。本人はそれで一向に構わないのでしょう。よくわからん。

 「下流」社会の拡大で、良い影響として考えられるのは「大文化国家」だという。少数の頑張りで豊かな国になり、その恩恵で意欲が低い人も歌って踊っていられる社会。「その中から、マドンナやマイケル・ジャクソンが出てきてもいい。今、日本が芸術やスポーツ分野で素晴らしいのは、そういう社会だからだ」

これまた不思議な話。おそらく米国のマイノリティに、歌手やバスケットボールや陸上やボクシングでのし上がった人が多いということを念頭に置いているんだろうけど、彼らには「上へ行こうという意欲」があったと思うんですけどね。それに、日本では、水泳選手やテニス選手やスケート選手などは、むしろ親が金持ちの場合が多いんじゃなかろうか?相当金がかかると聞いていますよ。クラッシックやバレエなんかもそんな感じじゃなかろうか?

 「下流社会」では、意欲の低い人が、中流から滑り落ち、所得も上がらず、結婚もできない。結婚しても相手もまた下流で、その子供は、親の意欲が低いため、十分な教育を与えられないという怖い未来が提示されている。下流化を防ぐために、三浦氏が挙げるのが低所得者に対しての機会の優先だ。

 ここで「中流」って言葉が出てくるんだけど、「中流」>「下流」ってことになるのだろうか?その場合の「下流」って「下層」のことでは?しかし「下層」と「下流」は違うという。「下流」は「意欲が低い」って言ってるのに、「機会の優先」が役にたつのだろうか?上昇志向のある「下層」の人であれば、もしかしたら有効かもしれないけど。ここらへん言葉の定義が不明でわけがわかりませんね。多分米国のマイノリティの状況と、それに対する優遇政策みたいなのを想定しているのではなかろうかと思うんだけど何かよくわからん。必要なのは(必要だとしたらの話だけど)「インセンティブ」じゃないんですかね? 

本当に意味がわからん。まじで。これは本を買って読めという罠なのか?
よくわからんけど、『下流社会』というタイトルは、これはアイデア賞ものだなとは思います。このタイトルを考え出した時点でベストセラーは約束されたようなものだったんじゃなかろうかと思いますよ。