「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」ってどういう意味?

ビスマルクの格言なのだそうだけど、どういう意味なんだろう?
ざっと検索してみたところでは、「歴史」を勉強しましょうって意味と捉えている人が多そう。
具体的には、歴史の教科書とか、歴史に関する書籍とか、伝記とかを読んで、先人が困難に直面して、どう対処したか?成功の秘訣は?失敗の原因は?そんなことを考えてみましょう。あなた一人の経験なんてたかが知れている。過去にあった豊富な事例から学びましょう。てな感じ。


本当にそういう意味なんだろうか?


俺の捉え方は違う。


世の中に起きる全ての現象には「歴史」がある。何もないところから、いきなり発生するわけがない。
しかし、人はそれが起ってから、初めて気が付くという場合も多い。
なぜなら、世の中は複雑で、全ての現象を把握して予想するなど不可能だからである。
だから、ある程度「経験」から、こういう場合にはこうなるだろうという予測をすることはできるが、それは完璧ではない。
想定の範囲外の出来事が起きるのは、そういう理由である。
想定の範囲外であったのは、人が想定できなかったというだけであって、超常現象が起きたわけではない。


ところが、そういう事態に直面したとき、現実に目の前に起きていることであるのにもかかわらず、それを素直に受け取れない人がいる。
あるいは、自分の「経験」に照らし合わせて、無理矢理にこじつけて理解しようとする人がいる。
そういう人のことを「愚者」と呼ぶのではなかろうか?
この場合の「経験」とは、自分が経験したことだけではなく、書物等によって得た知識も含まれる。つまり「歴史の教科書」とかも含まれる。


一方、目の前で起きたことを、ありのままに捉える人は、そういった先入観をリセットして、現実を直視する。もちろん、それが起きたことには理由(つまり「歴史」)がある。今までの「経験」では、予想できなかったことだが、確実にそれは現実世界で起きたことなのだ。
で、あるなら我々は今までの「経験」を見直さなければならない。
それこそが「歴史に学ぶ」ということの意味ではなかろうか?


間違っているかもしれないけど。