昨日の鎌倉幕府の件は、

変わる日本史の常識 - 池田信夫 blog
を読んで思いついたことを書いたんだけれど、この記事には、他にもいろいろ書いてある。はてなブックマークは現在150件ほどあり大きな反響を呼んでいる。だが、俺は20年以上前に自分が習った「日本史」がどのようなものであったか正確に覚えていないのでピンとこない部分もある。

魏志倭人伝(ぎしわじんでん)は、中国の正史『三国志』中の「魏書」(全30巻)に書かれている東夷伝倭人の条の略称であり、日本において一般に知られる通称である。江戸時代の漢学者の中で『三国志』という書名を用いず『魏志』『蜀志』『呉志』などと称する慣習があったため、この通称が用いられた。

魏志倭人伝(ウィキペディア)
ということであり、そんなことが最近になってわかったということであるはずもなく、学校で教える時に略称ではなく正式名称で教えましょうということなのだと思う。

これは良くわからない。というのも自分が読んだ教科書にどう書いてあったか思い出せないから。少なくとも実在に疑問がある云々ということは知っていた。「日本の植民地」だなどと習った覚えはない。

日本語は難しい。世界最大の墓は「仁徳天皇陵」とされてきたが、実はその陵墓の被葬者は仁徳天皇ではないという意味なのか、仁徳天皇陵大仙陵古墳)は世界最大の墓ではないという意味なのか。文脈から見れば前者なんだろうけれど、教科書では「世界最大」ではなく「世界最大級」と書かれているようなので後者でもあながち外れではなかったりする(墓域面積で世界最大)。


で、俺がどう習ったかというと、これもうろ覚えなんだけれど、「伝仁徳天皇陵(大山古墳)」か「大山古墳(伝仁徳天皇陵)」か、どっちかであったと思う。最近は「大仙古墳」「大仙陵古墳」と呼ぶそうだ。で、これが仁徳天皇の陵墓ではないということだけれど、そのような見解が最近になって出てきたわけではなく、当時の俺でも知っていた。そもそも仁徳天皇陵に限らず、古代の天皇陵で確かだと考えられているものは、天智天皇陵と天武・持統合葬陵くらいしかない。

これはない。現在の教科書では「厩戸王聖徳太子)」と記述されているそうだけれど、それは聖徳太子が架空の人物だからというわけではなくて、生前に「聖徳太子」とは呼ばれていなかったからというのが理由(でも昨日書いたように江戸時代になってから「幕府」と呼ばれるようになったのに教科書に「鎌倉幕府」が採用されているのだが…)。


大体、聖徳太子が架空の人物というのが定説だったら、歴史教科書から抹消されて然るべき。俺の調べた限りでは、例の大山誠一氏の主張が、学界の定説となった、なりつつあるというようなことはないように思う。この本で、この説が正しいと主張されているのか、単にこういう説があると書いてあるだけなのかは読んでないので不明。


以下略。