⇒「『全然いい』は誤用」という迷信 辞書が広めた? :日本経済新聞
ナ、ナンダッテー!
いや、驚いたのは、『全然いい』は誤用」が迷信だということじゃなくて(それはだいぶ前から知っている)
中国生まれの漢語である「全然」は、「荘子」にも見られる古くからある言葉で、必ずしも否定と呼応するわけではありませんでした。時代が下り「水滸伝」「三国志演義」などの白話小説類で否定との呼応が多くなったのが影響したのか、「中国にも『全然』は否定と共起しなくてはならないという“迷信”が一部にあるようです」(橋本行洋・花園大教授)。「応用漢語詞典」(商務印書館、2000年)の「全然」の項には「只能用于否定…不能用肯定」と肯定での用法を誤りとする注意書きがあり、中国にも日本に似た現象が起きていることが分かります。
の部分。
俺は去年、
⇒「全然」と「最近」 - 国家鮟鱇
というのを書いた。そこで推測したのは、
- 「古代中国語では否定の意味で用いられた」
- 「近世中国語では否定にも肯定にも用いられた」
- 「江戸時代中頃に近世中国語として輸入された」
- 「昭和20年代に古代中国語を根拠に肯定は“誤用”とされた」
というものだった。ところがこの記事を読むと
- 「古代中国語では否定の意味で用いられた」
は間違いだということになる。ということは俺の推論も間違いということになる。
ただし、中国にも「迷信」があるということなので、
「昭和20年代に古代中国語を根拠に肯定は“誤用”とされた」を
「昭和20年代に古代中国語に関する“迷信”を根拠に肯定は“誤用”とされた」
とすれば、まだいけるようにも思う。
※参考
⇒「全然(ぜんぜん)」と言う語の用法についての一考察。 - 中国人は私の家族。 - Yahoo!ブログ
藤堂明保先生の著作の中で、漢文での用法を挙げ、否定の言葉を伴わない用法を間違いと書いていたので