この国の形

どのような国を想像するか問題 - Living, Loving, Thinking

〈日本〉を中央集権国家として想像するなら、「一人一票」に近づけること、或いは「全国1ブロックの比例代表制」というのは当然のことだろう。また〈日本〉を先に〈地方〉があって共有部分としての〈中央〉(国家)が導かれる連邦国家として想像するなら、(人口に関係なく)地域毎に一定数の代表というのが妥当になる。この場合、一票の平等は個人のレヴェルにおいては否定されるが地域というレヴェルでは確保されることになる*1。

俺は「保守」なんで、さらにもう一つ「元老院」というものを考える。


さて、アメリカでは上院は各州あたり2名ずつの100名ということになっている。だからカリフォルニア州の人口は約3700万人、一方ワイオミング州は約57万人で58万人の鳥取県より小さいけれど、どっちも2名。ということは最近テレビの解説などでもよく言われている。


ただし、アメリカ合衆国上院というのは英語ではUnited States Senateであって、直訳すると合衆国元老院となる。ゆえにアメリカ上院というのは単純に地域代表とはいえないように思われる(よくわからんけど)。


イギリスには貴族院があり、現在改革が進められているとはいえ、そこで期待されているものは貴族の既得権益を守るためというよりも、ポピュリズムを抑制することではなかろうか。


わが国においては貴族院を前身とする参議院がそのような役割を期待されていた(はず)。ゆえに文化人と呼ばれる人が多く議員になってきた。



ところで国会の役割は何かということも当然問題になる。衆院選前に橋下徹氏が大胆な改革を提唱していたが、国会の機能を外交・防衛などに絞って地方のことは地方が決めるというものだったように記憶している。考え方としては俺もそういう方向に異存はない。


とはいえ、現実的にはいろいろ問題があるように思う。なんといっても「地方」とは何を指すのかということが問題になるだろう。日本の行政区画は中央集権が前提になって決められているように思われる。何年か前に「県民性」について書いたことがあるが、日本人に郷土愛はあっても「愛県心」というのは愛国心以上に胡散臭い。と思うのである。