アラジンが中国人だというのは割と良く知られた話らしい。
中国で母親と貧乏暮らしをしていたアラジンが叔父を騙るマグリブ出身の魔法使いにそそのかされて、穴倉の中にある魔法のランプを手にしたところから物語が始まる。
原作読んでない俺が気になったのは「マグリブ」がどこかということ。
マグリブ(Maghreb、Maghrib、مغرب)は、アラビア語で「日が没すること、没するところ」を原義とする語。マグレブとも言う。「西方」の意味を持ち、地域名としても用いられる。また、ムスリム(イスラム教徒)の義務である一日五回の礼拝(サラート)のうちの一つである日没時の礼拝を指す言葉でもある。
⇒マグリブ - Wikipedia
ということだそうだ。日本から見れば「日没する処」は中国だが、アラブから見れば中国は東方だ。
地域名としてのマグリブは、マシュリク(日の昇るところ、東方)に対して西方、すなわちモロッコ、アルジェリア、チュニジア、西サハラの北アフリカ北西部に位置するアラブ諸国を指し、場合によってはリビアやモーリタニアも含められる。
では、魔法使いはそのあたりの出身ということなのか?中国からかなり離れているけれど。
アラジン視点だとすればそうとは限らない。アラブ世界全体が西方だし、中国のどこに住んでいるのかにもよるけれどウイグルやチベットあるいはインドだって西方だ。でもアラブで語られた語なんだから、やはりアラブから見て西方ということになるんだろうか。ただし「アラジンと魔法のランプ」にはアラビア語の写本や原典が存在しないそうだ。
少し気になる。
※ なお「日出處天子致書日沒處天子無恙云云」は隋の皇帝煬帝に宛てたものだが皇帝の所在地は長安である。一方アラジンが住んでいたのがどこかは不明だが長安だという説があるらしい。