206兆円の根拠

連休のお勧め、愉快なきっこのブログfinalventの日記)
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20060506/1146880067


さて、調べてみようか。(こういうの好き)
国債及び借入金並びに政府保証債務現在高
http://www.mof.go.jp/1c020.htm
を参考に計算すると、01年3月が約538兆円、04年6月が約729兆円で差し引約191兆円増えてます。
なんで206兆円にならないのかつうと、按ずるに、「01年3月末発表」の「00年12月末現在の残高」が約522兆円で、差し引き約207兆円。多分そういうことだと思われます。つまり首相就任以前の責任も負わされているってことでしょうね。つか、

01年3月末から04年6月末までの小泉総理の3年6ヶ月間

て、普通は「3年3ヶ月間」て計算しますよね。


その内、財投債残高は、04年6月末で約96兆円。191兆円から96兆円を引くと、約95兆円。これがこの間に増えた「実質的な」国債残高ということになると思われます。


(以下、当初森永氏のポッドキャスティングでの発言を書いたけど、ブログ記事があったので変更)


ちなみに、反小泉の経済アナリスト、森永卓郎氏は、
経済社会問題 #25(つながるモリタクBLOG)
http://blog.goo.ne.jp/moritaku_goo/e/67f850430b7d683bbb588c6091b922bb
で、次のように述べています。

しかし、ここには仕掛けがある。例えば、国の借金が14兆円増えたと言っても、そのなかには財投債が含まれている。財投債の残高はこの3カ月間で6兆2060億円増えているから、借金が増えた原因の半分近くは、政府が財投債を発行したからなのだ。

その財投債を大口で買っているのは、実は郵便貯金だ。だから、郵便貯金の資金が政府関係機関に回るということで、本質的な資金の流れは昔とまったく変わっていない。ただ間に国がワンクッション入るようになったから、財投債が発行され、それが国の借金を見かけ上増やしているだけなのだ。
 国債は増えても、それに見合う貸付金という金融資産が増えている。だから、本当の国の借金をみるためには、借金から保有する金融資産を差し引いた純債務でみなければならない。先週も指摘したが、日本政府は500兆円近い金融資産を持っているから、実質的な借金は、300兆円台だ。そして、その水準は欧州各国とさほど違わない水準なのだ。つまり、日本の財政は破綻とはほど遠く、消費税の増税などまったく必要ないのだ。

反小泉の森永氏がなぜ、小泉首相を擁護するかのような主張をするのかつうと、見ての通り、「消費税増税反対」だからでしょうね。


(追記)まあ、新規国債発行額は、2006年度予算で01年度以来、5年ぶりに30兆円を割ったわけで、今まで「公約」が達成できなかったと言えば、その通りなんですけどね。


(さらに追記)
ついに根拠発見。

衆議院 予算委員会
平成十七年二月十七日(木曜日)

http://www.tek.co.jp/p/050217g.html
民主党小泉俊明議員の質問

 次に、資料の四であります。
 これは、国債の発行残高の数字であります。この真ん中に、二〇〇一年三月末現在、このときに三百八十兆円ですね。これは、小泉さんが就任する前の年の、直前の数字なんですね。一番下を見てください。二〇〇四年九月末現在でありますが、何と五百八十六兆円。この小泉内閣の三年六カ月間で二百六兆円も国債の発行が増大をしているわけであります。

確かにその通り。
ただし、これは「01年3月末から04年6月末」ではなくて、「9月末」ですね。(タイプミス?)

ちなみに1998年3月末の残高が273兆円。2001年3月末残高が380兆円。差引107兆円の増加で、これも正しいです。「きっこ」さんは数字の上では間違ってはいませんですね。


(さらにさらに追記)
あ、でも「発行額」増加と「発行残高」増加は意味が違うのか?細かい用語の定義とかは良くわからん。わけわからなくなってきた。