十戒を受けたときモーゼはハイだった

十戒を受けたときモーゼはハイだった、イスラエル研究報告 国際ニュース : AFPBB News


2年前にあったニュースを思い出した。そんとき書いた記事。
氷の上を歩いたイエス・キリスト


「奇跡」が科学的に説明できるという話は、次から次へと登場しますね。「幻覚症状」だったという考えは、誰でも思いつきそうで、特に目新しいものだとも思えないけれど、何か新しい視点でも入っているのだろうか?


ところで、去年、(例の民主党議員の質問趣意書の件で)宇宙人について調べていたとき、ウィキペディアで興味深い記述を見つけた。

映画『2001年宇宙の旅』において、原作者アーサー・C・クラークと監督スタンリー・キューブリックは当初、モノリスの主人である異星人を映画に登場させる事を考えており、上記の理由から地球のいかなる生物ともかけ離れた形態にしようと試みた。しかしいくら考えても、どうしても地球上の生物を連想させる物しか考案できず、結局異星人の登場を断念した、というエピソードがある。

宇宙人(ウィキペディア)

要するに、人類が想像もつかないものは想像しようがないということ。そういう意味では、「現実にありえないような出来事」であっても、それは何かしら現実に起きたことが元になっていると考えられる。「幻覚症状」がそういう奇跡の元ネタになっている可能性は十分ある。ただし、それと聖書の記述が直結するかというと、それはまた別の問題。


たとえば我が国の聖徳太子には、母が懐妊するとき菩薩が胎内に入る霊夢を見たという伝説がある。これは「ただの夢」にすぎないと考えることができるようにも見える。だけど、類話は日本国内にも多いし、それどころか世界中にある。何より釈迦の母が白い象が胎内に入る夢を見て懐妊したという伝説があるのが重要(ついでにいえば聖母マリアは、精霊から受胎を告知された)。じゃあ、そういった世界中に伝播している伝説を借りてきただけなのかというと、そうとばかりも言えない。実際に似たような夢を見たのかもしれない。可能性はいくらでも考えられる。今となっては(というか場合によっては当時だって)わからない。


聖書の記述だって、聖書を一字一句信じる人は怒るかもしれないけれど、もしそれが「幻覚症状」が元になって出来た話だとしても、それを見たのはモーゼやイスラエルの民ではなくて、どこか他の地域の他の伝説が取り入れられている可能性だってあると思いますね。