⇒熊猫の起源 - Living, Loving, Thinking
パンダの呼称について、去年下の記事を見たとき調べてみたことがあります。
⇒唐の時代に日本がパンダをもらった、という誤報・誤訳について - 愛・蔵太のもう少し調べて書きたい日記
そのとき見つけた興味深い論文。
⇒中国古文献中のパンダ(荒木達雄 東京大学中国語中国文学研究室紀要 第9号)
注(29)に、
そもそも民国期のパンダの正式な呼称は「猫熊」であり、その時期にのこされた右書きのラベルがのちに左書きに誤読されたために「熊猫」の呼称が生じた、との説もある。台湾では「猫熊」の呼称が優勢であるからその誤読が生じたのは共産党解放区ないしは共産党の解放後であるとの説もある。これらの説によると「熊猫」の誕生は四十年代ということになるが、『辞海』にあるように「熊猫」の呼称は一応三十年代にはすでに存在している。
とあります。また注(1)に、
漢語でも「Lesser Panda」は必ず「小熊猫」であるが、
とあります。「必ず」とあるけれど、こっちも「小熊猫」「小猫熊」と二通りあるってことなんですね。
「花熊」も初耳。良く言われているのは地元では「白熊」と呼ばれていたという話。
情報が錯綜していてなにがなんだかわからない。
「食鉄獣」というのは獏が鉄を食べると考えられていたからですね。でも獏と食鉄獣の関係がまたややこしい。それについても上の論文に書かれています。