AになろうがBになろうが

民主党代表選で管氏が勝つのか小沢氏が勝つのかわからないけれど、どっちが勝っても安定するようには思えないし、今後もごたごたが続くだろうと思う。


個人的にどっちを支持するかといえば悩むところだけれど、管氏のほうかな。ただし、あくまでもどっちの方がましかということであって管氏の方を10%支持できるところがあるとして小沢氏は5%くらいしか支持できるところがあるという程度のもの。どっちもどっち。


この「どっちもどっち」という感覚は、かなり前から多くの人が感じているものであって、民主党政権に大きな期待はしていないけれど自民党よりはましじゃないかとか、あるいは政権交代することによって政界が変わるんじゃないかという期待から、去年の政権交代があったんだと思う。


最初から大きな期待をしてたわけじゃないから、外れて当然、当たればラッキーと買った宝くじが外れた時のような感じ。



何でこのような「どっちもどっち」という感覚が蔓延してきたのかっていうと、「政治家が無能だから」という答えも一応あるけれど、それだけなのかという疑問もある。


俺は、AかBかという二者択一の選択ではどちらにも満足できないというところが大きいんだと思う。


だから、良く言われるような、自民と民主を一旦ガラガラポンにして政界再編しても事態は好転しないように思う。


自民が野党に転落してから新政党が乱立した。左右で区別すればどれも右に属するだろうけれども分立したのだ。政治家のしがらみとかもあるんだろうけれど、基本的には目指すところが違うからだろう。そして、それは国民の間にある政治的な考えの多様性を反映したものだろう。もちろん、その多様性は新党として独立した政治家だけではなく、民主・自民の各政党内部にもある。


したがって、その多様な政治グループのどこが権力を握っても、その他が常に多数派となり政治は安定しない。一昔前なら小異を捨てて協力するというようなことがあっただろうけれど、それは共産主義という共通敵がいて、且つ右肩上がりの経済成長があったことなどに支えられていたからであり、現在のように「誰がやっても上手くいかない」状況では、権力を握った者に協力するよりも敵対したほうが得。


かくて、誰が総理になろうとも長続きせず頻繁に政権が変わることが今後も予想される。この先、10年後20年後も、あるいは50年後もそうかもしれない。


なんてことを思うのであった。


(ちなみに俺はこの前の参院選で政党は「みんなの党」に投票したのだが、だからといって「みんなの党」を全面的に支持しているわけではなくて、せいぜい50%くらいを支持しているって感じ。小政党が分立して選択肢が増えてもこうなのだ。「AになろうがBになろうが」どころではない。実のところ「CになろうがDになろうがEになろうが(以下略)」って話)