「邪馬台国」=「耶婆提国」(その2)

現在でも国の名前はややこしい。


日本人がオランダと呼んでいる国は「ネーデルランド」だとか、イギリスと呼んでいる国は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」だとか、あるいはドイツは英語では「ジャーマン」だとか。


日本だって英語では「ジャパン」だ。

語源はマルコ・ポーロの「世界の記述」(東方見聞録)に登場する「黄金の国・ジパング (ZIPANG・ZIPANGU) 」にあるとされる。なぜ「ジパング」と呼ばれるようになったのかには、いくつかの説がある[要出典]。

・「にっぽん」あるいはその異読である「じっぽん」の転訛。
・当時マルコ・ポーロが辿り着いたと言われる元における言語で「日本国」のことをそのような発音で呼んでいた。
・ 古い中国語では日本をズーベン(ziben)と発音していた。現在でも古い中国語の発音を多く保留する中国南方方言にはこのような発音をするところがある。
・中国語の「金邦=Jin Bang(金の国)」から。

ジャパン - Wikipedia


ややこしいといえば、「マケドニア」もややこしい。

古代マケドニア王国の領地が自国にあるギリシャは、この国をマケドニアと呼ぶことを嫌い、ヴァルダル、スコピエなどと地名を使って呼んでいる。このため、独立を達成したマケドニア共和国が国際的にマケドニアの国号を称し、古代マケドニア王国の旗である「ヴェルギナの星」を国旗とすることに強く反発した。

マケドニア - Wikipedia



「日本」も実はややこしい。「日本」といえば普通は日本国のことを指すけれど、「ひのもと(日本・日ノ本)」は中央から見て東北の地域を指す言葉でもあったらしい。


また、これは地名じゃないけれど、古代の「延喜式神名帳」に記された神社はどの神社かということで複数の神社が比定されて、中世には別の名前であったのに「元の名前」を名乗っているなんてこともある。本当にそこがそうなのか怪しいものも中にはあるらしい。


また良く知られているように天皇陵古墳は明治になって宮内庁が比定したものであり、それが本当に天皇陵なのか?あるいは古代において天皇陵とされていた古墳なのか怪しげなものもある。


(あと有名なトロイ遺跡だけれど、トロイ伝説はあくまでも伝説であって、トロイがあったと考えられる場所を掘ってみたらたまたま遺跡があったという話だという説もある)


そして「邪馬台国」についても畿内説と九州説が有名であり、それぞれがこちらこそが本物だと主張している。


そういうことは何も現代に限ったことではなくて、大昔からあったことであろう。



古代に「邪馬台国」という国があった。そこの住民もその国を「邪馬台国」であると認識していた。『魏志倭人伝』を読めばそう解釈できる。だけど、その「邪馬台国」という国名は何に由来しているのかと考えるとき、そこにある山にちなんで名付けたみたいな話は単純すぎると思う。少なくとも別の可能性を探ってみるべきだろう。


そう考えたとき、古代から見ても大昔に「邪馬台国」という名の国があったという伝説があって、それにちなんで名付けたという可能性は決して少なくないだろうと俺は思うんですね。