⇒電気と経済成長 - Living, Loving, Thinking
電気消費量と経済成長の関係ってどうなの? 電気を30%伸ばしても平均0.9%しか経済成長できないほど、日本経済は非効率化した、すなわち(対電力の)生産性が低下したということか。
⇒エネルギー白書2010 - 第2部 第1章 第2節 部門別エネルギー消費の動向
(2)製造業のエネルギー消費の動向
1973年度と2008年度を比較すると、経済規模は約2.4倍になり、製造業全体の生産も約1.7倍に増加していますが、製造業のエネルギー消費は0.9倍と大きく効率化しています。
(追記)ただしこれは「エネルギー消費」。
電力需要の変遷と需要構造 (01-09-05-03) - ATOMICA -
⇒表1 最終エネルギー消費と電力需要の推移
産業部門も電力消費を増やしている。しかし民生部門(家庭・業務)の伸びが著しい。
(2)家庭部門のエネルギー消費の動向
家庭用エネルギー消費は、生活の利便性・快適性を追求する国民のライフスタイルの変化、世帯数の増加等の社会構造変化の影響を受け、個人消費の伸びとともに、著しく増加しています。1973年度の家庭用エネルギー消費量を100とすると、2008年度には208.4となっており、第一次オイルショック当時に比べて、現在の家庭では2倍以上のエネルギーを消費していることになります(第212-2-2)。
そのため、家庭部門における省エネの推進が喫緊の課題になっています。
「世帯数の増加」は人口増ももちろんあるけれど、核家族と一人身世帯の増加が寄与するところが大きい。
⇒年々増える核家族と一人身世帯…種類別世帯数の推移をグラフ化してみる:Garbagenews.com
⇒世帯数の将来推計(全国推計)の要旨[2008(平成20)年3月推計]/国立社会保障・人口問題研究所
全推計期間にわたって平均世帯人員の縮小が続く.この結果,平均世帯人員は2005年の2.56人から,2030年の2.27人まで縮小する.ただし縮小の速度は,次第に緩やかになる.
家電自体は省エネ化していると思われ。しかし世帯が増えれば冷蔵庫等の家電も増える。世帯の人員数が少なければ効率が悪くなる。電力消費が増えたといっても、それに伴って物質的豊かさを実感できるとは限らないだろう。
(3)業務部門のエネルギー消費の動向
しかしながら、1980年代後半からは再び増加傾向が強まり、1990年度から2008年度までの18年間で年率2.1%の増加を示しています(第212-2-6)。
これは、この時期に事務所や小売等の延床面積が増加したことと、それに伴う空調・照明設備の増加、そしてオフィスのOA化の進展等によるものと考えられます。