脱国境的?

松浦宮 - Living, Loving, Thinking

、中世初期の、少なくとも文字に関わる階層の想像力は(勿論当時は明確な国境などそもそもなかったのだろうけど)けっこう脱国境的なものだったのではないか。例えば日本と唐土を股にかけたラヴ・ロマンス/ファンタジー『松浦宮物語』を書いたと伝えられる藤原定家とか。

恥ずかしながら『松浦宮物語』というものを知らなかった。sumita-m氏の博学にはいつも驚かされる(検索すれば大量にヒットするので俺が無知なだけかもしれないが)。


ただ、これが「脱国境的」な話かというと疑問(俺が「脱国境的」の意味を間違って受け取ってるのかもしれないけれど)。


松浦宮物語 - Wikipedia
のあらすじを見た俺には、この物語における唐土異世界であるとの印象を受ける。


この物語における唐土は「山幸彦と海幸彦」伝説における綿津見神の宮殿の同類のように思われる。
山幸彦と海幸彦 - Wikipedia
あるいは「大国主の神話」の「根の国」。
大国主の神話 - Wikipedia


「脱国境的」というよりもウチとソトを明確に区分して、英雄が異世界で活躍するストーリーであるように思うのだ。