よくわからないんだけれど

教育基本条例再論(しつこいけど) (内田樹の研究室)

メディアは「競争力のない企業は市場から退場すべきだ」というビジネスルールをそのまま学校に適用して、「競争力のない教育機関は市場から退場すべきだ」と書いた。
この能力主義的命題が実は「競争力のない子供は市場から退場すべきだ」という命題をコロラリーとして導くことにメディアの人々は気づいていなかったのだろうか(気づいていなかったのだと思う)。

俺は内田先生のような学が無いので調べてみたんだが「コロラリー」ってのは「論理的帰結」とか「必然的な結果」という意味なんだそうだ。


しかし、これって本当に「コロラリー」なんですかね?


大阪府の教育基本条例について調べてみたら「3年連続定員割れの府立高は統廃合」とある。これについて述べているんだろうけれど、定員割れということは需要に対して供給が過剰だということですよね。だからエリート校であっても数が多ければ淘汰されるし、内田先生がいうところの「競争力のない子供」のための学校でも需要があれば淘汰されないってことじゃないんですかね?


(もちろん、こういった「市場主義」のために、需要の少ないところが淘汰されて数が少なくなり、遠方への通学が困難になるみたいな問題が生じるかもしれないけれど、内田先生はそういうことについては語っていないわけで)


※ 内田先生の言うところの「競争力のない子供」というのが、能力の無い子供という意味ではなくて「少数派の子供」という意味なら理解可能だけれど、文脈からみてそういう意味じゃないだろう。