2011-01-01から1年間の記事一覧

和製漢語

⇒「人民」が和製漢語というデマ - 枕流亭ブログ これってどうなんでしょうね? ウィキペディアの記述にも、 「共和」[2]のように、古典中国語に用例があり、日本人が意味を拡張しただけの場合も和製漢語に含めることがある[3]が ⇒和製漢語 って説明がある。 …

内田樹と「言葉なき政治の貧困」

内田樹先生が大阪府の教育基本条例に反対でも、TPPに反対でも、それはご自由にって話だ。 (ちなみに俺は大阪府民じゃないし教育基本条例にあまり関心が無いし、TPPは良くわからないので判断保留だが賛成か反対か二者択一せよと言われれば現状反対だが…

よくわからないんだけれど

⇒教育基本条例再論(しつこいけど) (内田樹の研究室) メディアは「競争力のない企業は市場から退場すべきだ」というビジネスルールをそのまま学校に適用して、「競争力のない教育機関は市場から退場すべきだ」と書いた。 この能力主義的命題が実は「競争力…

信長は平氏ではなかった

⇒信長は平氏ではない! 祖先の墓発見「平氏ルーツ説」を否定 - MSN産経ニュース 福井県越前町教委は1日、同町織田の法楽寺で、織田信長の祖先とされる親真(ちかざね)を供養した五輪塔(墓)の一部が見つかったと発表した。織田信長のルーツを平氏とする説…

家康から家光への継承

⇒asahi.com(朝日新聞社):家光、家康と一体化の願い 「霊夢像」でも裏付け - 文化トピックス - 文化 「家康と家光の図は、東照大権現こと家康から、家光が直接、権力と権威を継承したことを意味しています。他方、単独の家光像は威光を受け継ぎ、神として…

ヤマトタケル伝説の本来の形

『「大王」≒「天皇」なのか』の続きを書こうと思いつつ早や半月。しばらくお待ちください… 今日の石井公成先生の記事より ⇒「太子」という呼称をめぐる問題: 本間満「景行記の三太子伝承について」 - 聖徳太子研究の最前線 『古事記』景行記は実際にはほと…

「大王」≒「天皇」なのか (その3)

⇒「大王」≒「天皇」なのか (その2) 「天皇」は「大王」を継承したものではなくて「皇太子」の役割を継承した可能性があるのではないかというのが前回の要約。「皇太子」とは「皇位継承の第一順位にある皇子」なのは言うまでもない。だから「天皇≒皇太子」…

「大王」≒「天皇」なのか(その4)

⇒「大王」≒「天皇」なのか(その3) 推古→舒明→皇極→孝徳→斉明→天智→(倭姫王) までが「大王」(旧・天皇)の系譜であり、 聖徳太子→中大兄皇子→大海人皇子→(大友皇子)→大海人皇子(天武) が実質的な『天皇』の系譜なのではないかというのが前回の要点。…

聖地巡礼

「大王」≒「天皇」なのか (その2)

(トンデモ話だからついていけない人はスルーしてください) まず断っておくが「大王」≒「天皇」では無い可能性といっても、それは王朝交替があったとかいう話ではない。中国では何度も王朝交代があったが皇帝は皇帝だ(ただし清の場合、大ハーンを中国風に…

「大王」≒「天皇」なのか (その1)

天皇号については異論はあるだろうが、天武(7世紀後半)頃からというのが通説だ。それ以前の君主号は「大王」だったと考えられている。それを理由に歴史学者の著書には天武以前については「欽明大王」「推古大王」などと記述する用例が多い(欽明・推古も同…

聖徳太子が非実在だというけれど

何を今さらという感じだけれど、聖徳太子非実在説は相当広く信じられている。 ⇒「聖徳太子は架空の人物」 信じる若者たち この記事を見ればわかるけれど、事の発端となった大山誠一氏の主張とは関係ない部分も多くあり、「聖徳太子はいなかった」(これは谷…

弓削道鏡の謎

宇佐八幡宮神託事件は古代史上の大事件だ。もし道鏡への天皇位の移譲が実現していたら、それ以降の日本史は現在の日本史とは大きく変わったものになっただろう。⇒宇佐八幡宮神託事件 - Wikipedia ⇒道鏡 - Wikipedia 道鏡が天皇になるということは皇統が天皇…

歴史の定説の信頼度

何度も引き合いに出すけれど超光速ニュートリノの話。アインシュタインの特殊相対性理論が覆るかもしれないということで、それに対して科学者が慎重になるのは当然の話だ。さらにむきになって否定しているかのように見える人もちらほら見かけるのだが、それ…

少年厩戸皇子

守屋合戦の時、聖徳太子(厩戸皇子)は14歳だった。14歳の少年が合戦で重要な役割を果たしたはずがないという意見がある。それはその通りだろう。 ただし、ここで考えなければならないと思うのは『日本書紀』の記事の元となったであろう史料において聖徳太子…

オモテを読まずにウラを読む(その3)

ウラを読みすぎてオモテが見えなくなっている例をもう一つ。 織田信長の岐阜命名について。信長は美濃を制圧した後、それまで「井の口」と呼ばれていた地域を岐阜と改称した。これは周王朝の故事にあやかったものであるというのが通説で多くの本に書かれてい…

オモテを読まずにウラを読む(その2)

⇒オモテを読まずにウラを読むの続き。 さて、俺がこのことに重大な関心を持っているのは、俺の趣味である日本史にもそういうケースがあると考えているから。 たとえば「豊臣秀吉落胤説」。秀吉が天皇の落胤だと秀吉自身が宣伝していたというのは、多数の著名…

オモテを読まずにウラを読む

多くの陰謀論者の特質として「オモテを読まずにウラを読む」というものがあると思う。 オモテには権力者に都合のいいことが書いてあって素直に信じるのは愚か者であり、そのウラにある「真実」を読み取らなければならないと。それは確かに一理あるけれど、そ…

「厩戸」=「うまやべ」説

この前「厩戸」を「うまやべ」と読む可能性について書いたけれど、石井公成教授の最新記事によると、井上薫「聖徳太子『異名』論--なぜさまざまな名をもつのか」(『歴史読本』1996年12月号)に「うまやべ」説が書かれているそうだ。 ⇒厩戸は「うまやと」で…

新聞の「科学記事」批判

そういえば、新聞の科学記事はひどいという話で、具体的にどこがひどいのか書いてない場合が多いんだけれど、稀に書いてあることがあって、それが何かというと永久機関について肯定的なことが書いてあったみたいなことだったりする。 しかし、そういうのは大…

ワクワクしたらいけないのか?

自称研究家が相対性理論を覆す発見をしたとかいう話なら、それが事実である可能性は0.00000…と限りなくゼロに近い。世の中に絶対はないから、慎重な言い方をすれば「絶対にありえない」ではなくて「間違ってる可能性が高い」という言い方になるだろうけれど…

山本弘氏の方が誤解しているのはほぼ確定

⇒山本弘のSF秘密基地BLOG:「光より速いニュートリノ」をめぐる誤解 ⇒はてなブックマーク - 山本弘のSF秘密基地BLOG:「光より速いニュートリノ」をめぐる誤解 既に書いたことだが、(共同通信が元ネタだろうと考えられる)産経・日経の記事に村山斉・数物連携…

モンスタークレーマー

昨日も書いたけれど、本当ゲロ吐きそうなくらい気持ち悪い。超光速ニュートリノの報道に文句言ってるのって何なの? 新聞はちゃんと「本当なら」って書いてるじゃん。研究グループがなぜこれを発表したのかも書いてるじゃん。検証の必要性や小柴氏の観測との…

読み手の問題

超光速ニュートリノの話で山本弘氏の指摘の真否は置いといて(おそらく間違っていて報道が正しいだろうと思ってるけど)、それとは別にマスコミ報道の仕方が悪いとかいう話も結構あるんだけどさ、 新聞報道をネットで見てるだけなんだけれど、指摘されている…

認めるために疑う

超光速ニュートリノの話で「多くの学者が疑っている」みたいなことが書かれていて、「なんだ間違いの可能性が高いのか」みたいな受け止め方をしている人をちらほら見かける。 そりゃ在野の自称研究者が相対性理論を覆す発見をしたとかいうなら、そんなわけな…

理系音痴の俺が光よりも速いニュートリノの記事について考えてみる

(本当はタイトルを「文系の俺が」と書こうと思ったんだが天の声が「じゃあ当然外国語の記事との比較もやるんだろうな」とツッコミを入れてきたので「理系音痴」にした) ⇒山本弘のSF秘密基地BLOG:「光より速いニュートリノ」をめぐる誤解 が人気エントリー…

少数の支持者しかいない政治的意見は過激?

⇒多数派であることのリスクについて (内田樹の研究室) 私たちは「圧倒的多数が支持する政治的意見」は穏健で、「少数の支持者しかいない政治的意見」は過激であると考えがちだが、 そんな話は初耳だ。いや絶対に初耳だという自信はないが、少なくとも記憶と…

公務員と士農工商

これは前にも書いたことがあるんだけれど、江戸時代に庶民が政治に口出しすることは禁止されていた、と言われる。 しかし考えてみると江戸時代の一揆は何なんだって疑問がある。お上は一揆を一方的に弾圧したと思ってる人もいるかもしれないけれど、実際はそ…

公務員の地位について

⇒多数派であることのリスクについて (内田樹の研究室) ⇒はてなブックマーク - 多数派であることのリスクについて (内田樹の研究室) 橋下大阪府知事は、持論である大阪都構想に賛成の市職員を抜擢し、反対する市職員を降格するためのリスト作りを維新の会所属…

【本郷和人の日本史ナナメ読み】(11)国盗りマムシの辞世の歌

さらにもう一つ。 ⇒【本郷和人の日本史ナナメ読み】(11)国盗りマムシの辞世の歌+(1/3ページ) - MSN産経ニュース 捨ててだに この世のほかはなきものを いづくかつひの住み家なりけん 明日の戦いで自分は死ぬだろう、と覚悟した道三は、子供たちに遺言…