2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

髑髏盃

迹見首赤檮の話はまだつづくけれど疲れたので明日以降。 昨日の大河で「髑髏盃」の話があったのでそのことについて。 この話は『信長公記』に載っている。ただし盃にしたとは書いていない。ウィキペディアによると『浅井三代記』に盃にしたと書いてあるそう…

迹見首赤檮 (その4)

「迹見首赤檮(その3)」の続き。 物部守屋を射落としたとされる迹見首赤檮(とみのおびといちい)と、扇を射落とした那須与一の話は同系統の話であると俺は考える。 ところで、那須与一の射落とした扇は、 みな紅の扇の日いだし【出し】たる ⇒平家物語・龍…

迹見首赤檮 (その3)

「迹見首赤檮(その2)」の続き。 物部守屋を射落としたとされる迹見首赤檮(とみのおびといちい)。この話にそっくりな、そして有名な話とは、『平家物語』の那須与一が扇の的を射落とした逸話。 おきには平家船を一面にならべて見物す。陸には源氏くつばみ…

迹見首赤檮 (その2)

迹見首赤檮(とみのおびといちい)の続き。 物部守屋を射落としたとされる迹見首赤檮(とみのおびといちい)。俺はこの「いちい」という名前がとてつもなく気になる。 先に俺は「お市の方の「市」の意味」という記事を書いた。「いち」には聖と俗の中間とい…

迹見首赤檮(とみのおびといちい)

「守屋合戦」において物部守屋を射落としたとされる迹見首赤檮(とみのおびといちい)について。 同年7月、馬子は群臣と諮って物部討伐を決め、諸皇子、諸豪族の大軍を起こして守屋の本拠河内国渋川郡へ向かった。軍事氏族の物部氏の兵は精強で稲城を築き頑…

起訴猶予処分

⇒基調講演 "Librahack"事件を総括する 二つ目は、それとは別に、そもそも法的にこれは犯罪とされてしまうのか、ということです。今回は起訴猶予処分という形になってます。起訴猶予というのは、不起訴のうち「嫌疑なし、嫌疑不十分」とは違って、「犯罪はあ…

秀吉非農業民説

俺は豊臣秀吉が非農業民出身だと思っているけれど、一方で、巷に流布する秀吉非農業民説には怪しげなものが多いとも思っている。 木下姓も父から継いだ姓かどうか疑問視されていて、妻ねねの母方の姓とする説もある[1]。秀吉の出自については、ほかに大工・…

豊臣秀吉の父

豊臣秀吉の実父は「中村弥助昌吉」なのか「木下弥右衛門」なのか「竹阿弥」なのか。 そもそも秀吉は父について何か語っているかというと、秀吉は自身を「日輪の子」であるとするのみであり、俺の知る限りでは何も語っていないと思う。父に関する宗教的な施設…

豊臣秀吉が農民の子だったというのはいい加減にやめるべき

「百姓=農民ではない」という網野史観はよく知られている。網野史観を受け入れない人でも「百姓=農民ではないなんてことは元から知っている。しかし人口の大半は農民だった」というような批判をするのであって、「百姓=農民ではない」ということを否定し…

「長」という名のつく歴史上の人物

上で、「長」の名が付く歴史上の人物は山ほどいると書いた。 戦国時代には、織田信長、浅井長政、丹羽長秀、羽柴秀長、黒田長政、池田長政、浅野長政など「長」の名が付く武将は数え上げたらきりがない。 しかし、だからといって、「長」が「ナーガ」と関係…

羽柴秀長の名前

豊臣秀吉の弟の秀長。 ⇒豊臣秀長 - Wikipediaこの「長」も「ナーガ」と関係するのではないかと思われるが、「長」の名が付く歴史上の人物は山ほどいるので、これだけでは弱すぎる。 秀長の幼名を「小竹」という。一般に「竹阿弥(筑阿弥)」の子だからそう呼…

秀吉の母の「なか」という名前

秀吉の母は名前を「なか」と伝えられている。「なか」と言えば「ナーガ」すなわち「蛇」である。 ということを前々から考えている。しかし「ナカ=ナーガ」という説は割と有名なのに、そういう説を今迄一度も見たことがない。 歴史学者はこういう思いつきで…

こういう研究が大好物

⇒「職人の民俗学」(熊本市立熊本博物館)※PDF 安田宗生熊本大学教授の講演(去年定年退職されたらしい)。 鍛冶に関して、「五郎」とか「藤」とか「片目片足」とか「太陽信仰」とか、八幡伝承(笹が出てくる)とか、豊臣秀吉と鍛冶とか、最近俺が書いて…

気が付けば歴史関係の記事ばっかり書いているけれど

このまま続ける予定なのでそこんところよろしく。

『真書太閤記』における秀吉の出自

豊臣秀吉の伝記に『真書太閤記』がある。 江戸後期の実録風読物。12編360巻。栗原柳庵編。講談の材となっていた太閤真顕記その他をまとめた、豊臣秀吉の通俗的な一代記。 ⇒しんしょたいこうき【真書太閤記】の意味 - 国語辞書 - goo辞書 秀吉関係の書籍を見…

お市の方の「市」の意味

前にこんなことを書いた。 ⇒淀君は聖なる女性(その2) - 国家鮟鱇 市場の立てられた場所が神社や寺の門前などであったのは、そこが聖と俗の境界であったからだと言われる。「市(いち)」という名前を持つ女性もまた聖と俗の中間に位置する巫女的な属性を持…

お市の方の公開出産

あと「江 〜姫たちの戦国〜」第一回で気になったのは、お市の方の出産シーン。 赤ん坊の泣き声が城の外まで聞こえというのは演出ということでいいけれど、出産があんなに開けっぴろげってどうよ?いや俺は当時の出産がどんなものだったのか知らないんだけれ…

琵琶の湖(うみ)

昨晩、大河ドラマ「江 姫たちの戦国」見た。そこそこ良い出来だったんじゃなかろうか(俺の好みかというと話は違ってくるけど)。 登場人物が現代語で会話をするというのが気になる人もいる。俺も違和感を持つんだけれど、それもありかなとは思う。「希望」…

エル・グレコの絵画の指

⇒なぜ昔のまんがや宗教画には中指と薬指のくっついた手がかかれてるのか? 面白い。 エル・グレコに関しては、検索したら ⇒Chapter 1: the Hand of "El caballero de la mano al pecho" という記事があった。暗号がどうのと書いてあるみたいだけれど俺の語学…

疑うべきは「家光が本当に両親に疎んじられたのか」ということではなかろうか

福田千鶴著『江の生涯 徳川将軍家御台所の役割』はまだ読んでない。新書で840円だから高いというわけじゃないけれど、それでも貧乏人としては買う価値があるだろうかと悩んでしまう。 ⇒『江の生涯 徳川将軍家御台所の役割』の感想 その一(家光の誕生時期) か…

浅井三姉妹次女の名前

いつものようにトンデモ考察。 俺が「浅井」は「あさい」と読むべきであり、「浅井」は「朝日」であり、「浅井の姫」は「朝日姫」であり、「朝日姫」が「水」「金属」と関係があると考えていることは既に何度か書いた。 ⇒浅井三姉妹(アナザーストーリー) -…

家光はお江の実子ではない???

⇒お江、淀殿―覆される通説 戦国女性たちの素顔 実は、お江は気配り重視、現代的だった淀殿 :日本経済新聞 唱えているのは福田千鶴女史。福田千鶴といえば、 「淀君」という呼称が広く普及して一般に定着するのは、明治時代に坪内逍遥の戯曲『桐一葉』が上演…

歯ブラシの起源

⇒歴史を都合よく改竄した欧米、その巧妙な手口 「歯ブラシは豚の毛で作られた」が示す、歴史の罠 JBpress(日本ビジネスプレス) この記事は信用できるのだろうか?俺の第一印象は疑ってみる必要があるだった。 米国の歯科医師会は、歯ブラシの起源を1498年「…

織田信長がゲイだという根拠ってあるの?

⇒ゲイのテレビ出演は何でダメ? 教えてください、石原都知事 - ZAK×SPA! - ZAKZAK ⇒ひろゆき「ゲイは大昔からいるのに差別する石原はおかしいですよね。三島や織田信長はどうなる?」 石原批判は別にいいんだけど、俺が疑問に思うのは織田信長はゲイなのか…

続・聖徳太子研究における「最大の素朴な疑問」

⇒聖徳太子研究における「最大の素朴な疑問」(その1) - 国家鮟鱇 ⇒聖徳太子研究における「最大の素朴な疑問」(その2) - 国家鮟鱇に対して石井公成教授よりメールにて「無理かと思います」という反論が寄せられた。仏教文献においては配置については四天王…

あさいながまさ

今、「新春ワイド時代劇 戦国疾風伝 二人の軍師 秀吉に天下を獲らせた男たち」見てるんだけれど浅井長政を「あざいながまさ」って言ってる。もう「浅井」を「あざい」と読むのは完全に定着してしまった感じ。大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」のホームページ…

石舞台古墳に「馬子」の文字?

⇒石舞台から読めた「馬子」の文字: 上野利三「石舞台と鬼の雪隠・俎は、蘇我馬子墓とその石槨・基底石」 - 聖徳太子研究の最前線 トンデモの俺が言うのもなんだけど、これはトンデモではないだろうか?少なくともトンデモに類似した要素が多数含まれている…

大河ドラマで取り上げてほしい人物

今年の大河ドラマは「江〜姫たちの戦国〜」。幕末と戦国時代に人気があるのは仕方ないとは思うけどマンネリ気味。 個人的にやってほしいのは、 まず、「太田道灌」。首都東京の歴史的人物なのになぜかドラマとかでは取り上げられない。道灌だけじゃ一年は苦…